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2017.07.04

【越境人】ただ好きなだけで「奈良」へ移住。ご縁とネーミングで広がった仕事!ホトケ女子安達えみさん


 

今回の越境人は、奈良で「奈良ひとり観光協会?!」や「ホトケ女子」としてフリーランスで活躍されている安達えみさん。安達さんは現在、本業のデザインのお仕事から、観光案内、イベントのトークショーに至るまで、奈良にまつわることなら、ありとあらゆる方面でご活躍されています。クライアント先も「奈良」という共通点だけで実に幅広く、なんと奈良県庁や神社、お寺なども!

 

もともと東京のアニメ制作会社で働いていた安達さんが、「奈良やお寺が好き」という理由で移住され、「ホトケ女子」としての認知を広げ、奈良にまつわる幅広い仕事ができるようになるまでを伺います。

 

退社を機に思い切って奈良へ移住。「好きな土地に住むことの生活の豊かさ」を求め、都内で引っ越すのと同じ感覚で奈良へ

 


 

Q.これまでの経緯を教えてください

 

東京造形大学を卒業したのち、新卒で株式会社ガイナックスに入社し、8年間勤めました。そこでは、前半4年間でアニメーションの制作進行の仕事をして、後半に鳥取県の町おこしの映画祭立ち上げ等に携わり、2014年に退社。退社を機に奈良へ引越しをし、アルバイトを経て2016年の4月からフリーランスとして奈良の観光に関する仕事を始めました。

 

Q.なるほど、もともと、アニメーションのお仕事をされていたのですね。退社を機に奈良へ引越しをされたとのことですが、なぜ突然奈良に引っ越したのですか?

 

もともと、お寺や仏像、奈良そのものが好きで、東京にいた頃から一人で奈良に通っていました。家も大学も東京で、友人も東京だったし、関西には友人も親戚もいなかったのですが、ちょうど無職ということもあり、「この先どうにでもなれてしまう、いい機会」と思い、勢いで行ってしまいました。

 

東京にいる時から4年ごとくらいで引越しはしていたのですが、最初は職場の近くに家を選んでいたのが、最後の方になると「自分が好きな土地に住みたい」と思うようになり、根津へ引っ越しました。そこで、好きな土地に住む楽しさ、豊かさを実感して、50代〜60代くらいに、いつか奈良に引っ越せたらいいなくらいには思っていました。

 
退社の際に、大阪芸大のアルバイトの仕事の話がきて、どうせ引越しはしなくてはならないし、大阪芸大が奈良に近いということで、本当に勢いで、それこそ、荻窪に引っ越すような感覚でした。(※根津と荻窪は電車で30分くらいの距離)

 

フリーランスで奈良の仕事をするようになったきっかけは「人と人との繋がり、ご縁」から

 

Q.そこから奈良のお仕事をするようになったきっかけはなんだったのですか?

 
東京にいた頃に、自分の憧れの奈良のお寺のお坊さんがツイッターをしていたのを発見して、純粋に好きなお寺のお坊さんとつながりたいという一心で、思い切って直接連絡をしました。それ以来、そのお坊さんきっかけでさまざまな方をご紹介いただき、またそこで出会った方たちとご縁がつながり……といった感じで、数珠つなぎのように奈良での知り合い・友人が増えていきました。

 

奈良に移住する前から地元の方とのご縁をつないでくださったおかげで、奈良への引越しに不安はありませんでした。アルバイトという身な上に、知らない土地でも抵抗なく入れたのは、そのお坊さんのおかげです。そして、その出会いが突然仕事へとつながりました。

 
Q.一人のお坊さんとの出会いが、たくさんの人たちとの出会いにつながったのですね。そこから突然仕事につながったのは、何か特別なことをされたのですか?

 

いえ、実は奈良に来て、これまで営業をしたことは一度もないんです。
食事会や、いろいろな人が集まる場で特に仕事の案内をするわけでもなく、楽しく話をしていただけで、そこから後日、相談したいことがあると呼ばれて行ってみたら、仕事の話でした。

 

デザインの仕事は実績が大事なのに、そういう実績ではなく、みんな人柄を見てお仕事をくださっているんです。お坊さんの紹介ということもあったとは思いますが、奈良が好きで東京から引っ越して来たというだけで、喜んで受け入れてくれて……

 

奈良では、お坊さんも、一般の方も、みんな普段から「縁」ということばをよく使うんですよ。「それはご縁だね〜」とか。奈良の人は、いい意味で、一つ一つの出会いやきっかけを「縁」として大事にしている印象があります。だから私も、縁を繋いでもらった。そういうこともあり、人と人との出会いや、繋いでもらえるご縁を大事にするようになりました。お坊さんが繋いでくれた縁が、また次の縁につながって、いまにつながっているので。

 

フリーランスの仕事の幅を広げたのは、「好き」から「使命感」、「恩返し」へと変化した奈良への想いと、それを表したネーミング

 

(枚方Tサイトで安達さんが参加されたイベントにて。定期的に「仏像ナイト」も開催されています)
 

Q.そこから本業のデザインの枠を越えて、「ホトケ女子」として奈良の観光案内やトークショーなど、これまでと違う分野でも活動されるようになった理由を教えてください。

 

最初は単純に奈良ファンだったため、奈良で働く人たちと出会うのが、楽しかったですし、奈良に住みたいという思いだけで、奈良で仕事をしたいとか、奈良の観光をなんとかしたいとまでは思っていなかったです。

 

でも、そんな人たちとの出会いが、より奈良の魅力を掘り下げてくれました。そういった人たちの話は奈良の観光本には載らないようなものばかりで、すごく面白かったんです。みなさんいろんな使命や考えを持ってお仕事されている。

 

こんな面白い人たちのことが外に伝わらないのは勿体無い!と思って、「ホトケ女子」や「奈良ひとり観光協会」と名付けて奈良をPRする活動をするようになりました。

 

私の今の仕事のテーマは「恩返し」だと思っているんです。
仕事でも、プライベートでもお世話になった皆さんに、恩返しがしたいという思いで活動しています。私のような外の人間に対して、奈良の人はすごくよくしてくれるので、そういう奈良の人たちの魅力を奈良の外の人に伝えるというのも、外から来た私の恩返しの一つだと思っています。

 

Q、恩返ししたいという想いから、PR活動を始められたのですね。PRするにあたって「ホトケ女子」などとネーミングしたのはどうしてですか?

 

はい、吉野の仏をめぐるツアーを企画したときに名前をつける必要があって。仏女や仏像ガールというのはすでにあったので、「ホトケ女子」かな、と。
確かに、名前をつけて活動していることで、「ホトケ女子」として仕事の依頼がくるようになったり、紹介いただく際は、「ホトケ女子の安達」として紹介されるようになりました。奈良のPR活動をする上では、このネーミングが認知を広げる上で効果的だったみたいです。

 

地方の小さいコミュニティに合った自分の活かし方


(安達さんが企画されている般若寺での写真教室の様子)
 

Q、安達さんのように、自分の好きなことでフリーランスになりたいと考える人は多いと思いますが、何か秘訣のようなものはありますか?

 

私の場合、好きなことを仕事にするために、何かすごく準備をしていたというわけではなく、好きなことに正直に動き、ご縁を大事にしていたら仕事につながったという感じなので。

 

あとは、地方、奈良だからできているフリーランスだと思います。

奈良は間に一人いれば、みんなと繋がれる。それだけコミュニティが小さい。「初めまして」で入っても、「あ、誰々の知り合いね」で話が通じてしまう。
一つ結果を残すと、それを見ていた人が次の仕事へ繋いでくれるので、一つの仕事から、つながる仕事が多いんです。

 

それにコミュニティが小さいため、フットワーク軽く動ける、これが自分の性格にはあっていました。何かやりたいと思った時に、「多分あの人に聞いたら知っているな」という感じで、どんどん話を進められる。こんなことやりたいというのが、話が進みやすい。

 

逆に一度でも失敗などあれば、信用をなくしてしまうため、一つ一つ丁寧に慎重にしていきたいと思っています。

 

Q、今後の展開を教えてください

 

基本的には外からの欲求にいかに答えて行くかが大事と思っているので、仕事を絞ることはしません。自分は何屋かわからないが、何屋か決めてしまうのではなく、「安達にならこれを頼める」というものになっていきたいと思っています。それが大事だと思っています。

 

奈良はこれまで場所の紹介が多かったですが、今後、奈良の人にフォーカスして紹介していきたいです。私自身が奈良の人に惹かれて移住したという経緯がありますし、「奈良の魅力は人である」と思っています。

おわりに

安達さんが今取り組まれていることの一つに、神社関係のデザインのお仕事があるそうですが、こちらも神社の広報の方との雑談の中から生まれたアイデアが、仕事になったもので、いつもそのようにしてお仕事につながっているとのこと。営業というと、身構えてしまいますが、好きなことのために、人と繋がりたい、何かしたいという思いが行動につながり、それが自然と仕事になっていったのですね。

 

安達さんは、ご自身も東京で仕事をされていた経験から、「東京の女性にこそ、奈良の魅力をもっと知ってほしい、奈良に来たらきっと癒されて、リフレッシュしてまた頑張ることができる」「東京の女性と、奈良をつなぐのが、今の使命の一つ」として、活動されています。

 

この度PLANNERSでも、安達さんと一緒に「奈良の観光」にまつわる企画を立てることになりました!こちらも随時発信していきますので、お楽しみに!

この記事の筆者

道端咲恵

sakie michibata

道端咲恵(みちばたさきえ) 化粧品会社の広報を経て、出産を機に退職。現在は二人の男の子育児に日々奮闘しながら、リモートワークを活用した働き方にチャレンジ中。趣味は、ストリートダンス。元ダンサーのママ達で結成されたストリートダンスサークル「mamastreet」の運営に携わり、イベント等出演。