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2016.08.30

【企画人:A面】ドローン×農業で起業。元マイクロソフトのマーケティング事業統括からの転身。勝俣喜一朗さん

 

【インタビュー「企画人」 】
「企画人」は自由だ。働き方も自由だ。理想と現実のギャップを埋めるチカラ、「企画力」があれば、仕事も、はたらきカタも、プライベートも、人生はもっと自由にデザインできる。多様な企画力を駆使してその人らしい生き方を実現している先人たちを訪ね、「A面:生き方・働き方」「B面:企画のポイント」をテーマに話を聞く。

 

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今回の企画人は、2015年12月にマイクロソフト時代から関わってきた農業とITの融合を目指して「ドローン・ジャパン株式会社」を設立した勝俣喜一朗さん。日本の技術を世界へというミッションを軸に活躍されてきた経緯に迫りました。

 

※記事は【A面—生き方・働き方】と【B面—企画のポイント】の2回に分けてお届けします。本記事は【A面】です。

 

レールが出来る前にレールをつくりたい

勝俣喜一朗さん
 

Q.まずはマイクロソフト時代の経歴を教えてください

 

大学が法学部だったのですが、アメリカで弁護士の資格を取りたかったので、莫大な留学費を稼ぐため、プログラマーのアルバイトをしていました。当時はITと法律を組み合わせた法律家になるのが夢でした。大学卒業1年までで200万円稼いで、当時はバブル絶頂期だったので、そのまま投資で600万円にしようとしたのですが、100万円にしてしまいました。そこで、ITと英語を武器に効率的に稼ごうと思って見つけたのがマイクロソフトでした。

 

Q.当時のマイクロソフトは今ほど有名でもなかったと思うのですが、どうして選ばれたのですか

 

入社当時の日本の社員は200人弱だったと思います。「IT業界」という言葉もなかった時代ですから。いまもそうですが、「レールが出来る前にレールをつくりたい!」というのが仕事をするモチベーションになるんです。マイクロソフトでは「IT業界」というものをつくっていく仕事をしてきたと思います。そしてスケールの大きい仕事は法律家にならなくてもできると気づき、マイクロソフトに没頭していきました。

 

新しいライフスタイルをつくる

勝俣喜一朗さん
 

Q.「IT業界」をつくるというのは具体的にどのようなことですか

 

新しいライフ・ワークスタイルにITを利活用してもらうこと、そしてさらに私のモチベーションは日本の技術を世界標準にしていくことです。まず手がけたのはデジタルライフスタイルの基礎づくりとなる、Windows3.1のエコシステム「Ready To Run」プログラム(Windowsとの互換検証ロゴプログラム)の日本リーダーです。いまでは当たり前ですが、Windows3.1からパソコンにOSがプレインストールされるようになりました。

 

その後は、日本のパソコンをグローバル標準に持っていくためのプロジェクトを行いました。当時の日本のパソコンは、NECの98のようにメーカー毎に方言のような違いがあり、ソフトウェア含めて、各メーカー用にチューニングが必要でした。そして海外ではそのようなことがなく、すべて同じ仕様で、まさに日本のパソコンはガラパゴスでした。

 

そして、現在も続いているWDLC(Windows Digital Lifestyle Consortium)の企画立案を行い、プロジェクトリーダーを担っていました。これは、WindowsPCを新しいデジタルライフスタイルの中心にすることがミッションです。たとえば、一時期あったWindowsPCでテレビ番組が視聴できたものは、TV番組視聴というライフスタイルの中心にWindowsPCを置いたものです。

 

ミッションの軸を変えずに、対象を変える

勝俣喜一朗さん
 

Q.IT業界をつくってきた真逆ともいえる、農業分野とITを掛け合わせる事業を始めたのはなぜですか

 

マイクロソフトでやってきた「日本の技術を世界へ」という私のライフワークミッションはいまも変わりません。ただその技術が“IT”から“農業”に変わりました。以前から、日本のモノづくりの原点は土づくり、つまり農業だと思っていました。もともと日本の技術は、人々の暮らしをいかに豊かにしていくかを長期的に見て、研究開発されているものでした。農業は、究極に長い視点で、それこそミレニアム単位で研究されているものです。

 

マイクロソフトがIT業界で巨大化し、私自身の職責も上がるにつれ、長期的技術開発と短期利益の最大化という二律背反するミッションを調整することに苦しんでいました。そして日本の技術が世界にいくためには、日本の原点である農業だと思い始めました。100年以上続けられる田んぼを実現できる技術が価値になっていく。そして価値にしていくために必要なツールがIoT、そのデバイスがドローンだと直感しました。

 

以上【A面】では、自分でレールをつくる大きな仕事をしたいという想いで、日本のWindowsPCを中心とした新しいデジタルライフをつくり上げ、さらに日本の技術で世界に勝負をしようとしたこと、そして最終的に世界に勝負する日本の技術は農業と気づいた経緯を伺いました。

 

【B面】では、日本の新しいデジタルライフをつくりあげてきた企画力や、現在の農業×ドローンの取り組みについて迫ります。お楽しみに!

 

<つづく>

 

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この記事の筆者

yoko koga

こが ようこ

IT企業にてSE、営業として働き妊娠を機に退社。地域でママ向けのイベント・講座を行う団体の代表をしている。 住んでる地域を楽しいところにしたい!という活動を展開中。好きな言葉は「なんとかなる」、子育てモットーは「死ぬこと以外はかすり傷」。