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2017.03.21

【B面】世界を1歩進める企画力。それを支えるのはたった2つのこと!

 

【インタビュー「企画人」 】
「企画人」は自由だ。働き方も自由だ。理想と現実のギャップを埋めるチカラ、「企画力」があれば、仕事も、はたらきカタも、プライベートも、人生はもっと自由にデザインできる。多様な企画力を駆使してその人らしい生き方を実現している先人たちを訪ね、「A面:生き方・働き方」「B面:企画のポイント」をテーマに話を聞く。

 


 

今回の企画人は、世界で類を見ない超音波センサーで排泄予知を行うウェアラブル装置「DFree」を開発している「トリプル・ダブリュー・ジャパン株式会社」CEOの中西敦士さん。【A面】では、全世界をターゲットに、世界初の技術となる「排泄予知システムDFree」開発に至るまでの道のりを紐解きました。今回の【B面】では全世界をターゲットにして、「世界を1歩進める」中西流企画力を紐解きます。

 

※記事は【A面―生き方・働き方】と【B面―企画のポイント】の2回に分けてお届けします。本記事は【B面】です。

 

目の前の課題解決だけじゃなく、根本的な構造を変えていく

職場にはさまざまなメーカーの大人用のオムツがある


 

Q.世界を目指した企画というのは、どうやって生みだしているのですか?

 

今、なにか新規事業を立ち上げようとなると、大体「ヘルスケア」を通ります。でもヘルスケアって言っても「メディカル」にはかなわない。次は「フィットネス/ウェルネス」へ行くのですが、ここも波が激しくていけるかどうかわらない。そして、最後に「介護」にいく。

 

介護で課題解決と言っても、正直今行われているのは考え方がせこいものばかりに見えます。確かに課題解決は大事です。ただ目の前の、例えば「日報など書く業務に時間がとられる」の課題解決に「タブレット導入」というだけでは、インサイトが足りていない。介護というのは、国のお金で成り立っており、世界のどこも産業として成り立っていません。必要なものなのに産業になっていないなら、産業にするにはどうしたらいいか? を考える。そうすると、今かかっている原価を10分の1にすることじゃないかというところに行きつきます。ここまで根本的な構造まで遡って考える必要があります。

 

とは言っても、私も最初は自分の体験で、その次に他にも困っている人がいることに気づき、親の介護を想像したときに、排泄処理をする方もされる方も辛いなと思ったことからスタートしました。そして、自分の想いを介護に携わっている人達にぶつけて、さらに実際の現場の話を聞く中で、根本的な構造上の問題が見えて来て、世の中を変える話にまで膨らんだと思います。

 

いま、介護現場では入居者の排泄への誘導、手伝い、またオムツ交換など排泄への対応で多くの時間がとられているとのこと。「DFree」によって排泄予知ができれば、介護を受ける側の適切なタイミングでの誘導が増え、またオムツではなく、自力排泄が可能となる人も増えてくると予想されます。介護する側もされる側も心地良い生活となるだけでなく、人件費やオムツ代、処理代含めて原価の改善につながることが期待されています。

 

世界を変えるためには、1人じゃ無理! やはり大切なのは人!


 

Q.世界を相手に、世界初の技術を生み出すために必要なものはなんですか?

 

すべての原動力はエンジニアです。世界で1番優秀な集団にしたいと思っています。あとモテる集団にも。

 

今の会社はエンジニアを含めて同級生が多いのですが、「テーマ」と「タイミング」がよかったと思います。「テーマ」は、やはり世界初という“面白さ”と全世界をターゲットという“可能性”。そして「タイミング」は、ちょうど声をかけたタイミングが30歳前後の頃でした。30歳前後って将来の姿が見えて来て、このままでいいのか? もう1回、外で実力を試したいと思う、ちょうどいい時期ですからね。

 

あとは人の出会いは大切にしています。まずレスが早いです。既読スルーはしません! そして会いたいと言ってくれた人には会うようにしています。どこで何につながるかわからない。そういえば、「DFree」の特許を取るときに尽力してくれた弁理士さんと知り合ったのは合コンでした。熊野古道にハイキングに行っていた日に、急遽合コンに呼び出されたので、迷彩ズボンにスポーツウェア、頭はタオルといういでたちで、参加しました。ここでほとんど話さず、最初に名刺交換しただけの弁理士さんに特許取得のときに突然連絡して、申請までこぎつけました。

 

排泄から寿命まで。世界を1歩どう進めるかという視座を持つ

 

Q.中西さんにとっての企画とは?

 

リベラルアーツかな。「生きるとはなんだ?」「楽しいとはなんだ?」という根本的なものを追及していかないとと思います。介護だと、表面的な制度として介護を見るのではなく、「親とは?」「子どもとは?」と見て行く。そして世界でたたかえるか?を考えないと大きくならないと思います。

 

Q.「DFree」の今後の展開を教えてください。

 

まずは「排泄」という軸で、介護施設中心から、在宅や一般のアクティブシニアと呼ばれる方達へ。そしてオムツをしている子どもや、便秘解消や、またストレスで下痢になると言われている過敏性腸症候群(IBS)の方など2020年には世界で1,000万人に届けたいと思います。

 

集まってくる「排泄ビッグデータ」の活用もできるし、さらに超音波はエコー検診などにも広く使われているため、身体のほかの部位にも使えます。そしてあらゆる部位の情報を取得し、ゆくゆくは老化や寿命までテーマを広げられると思っています。

 

おわりに

 

小学生で社長になるという夢を掲げて、見事に叶えた中西さん。そしていつのまにか目指すは世界へ。とどまることを知らない中西さん率いる「DFree」の快進撃は、これからより多くの方に届くと思います。そして今までわからなかった人の「排泄データ」含めて「体内」のデータが蓄積されることで、世界は確実に変わっていくと思います。「DFree」が変えた世界を見るのが、いまから楽しみです。

この記事の筆者

yoko koga

こが ようこ

IT企業にてSE、営業として働き妊娠を機に退社。地域でママ向けのイベント・講座を行う団体の代表をしている。 住んでる地域を楽しいところにしたい!という活動を展開中。好きな言葉は「なんとかなる」、子育てモットーは「死ぬこと以外はかすり傷」。