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2017.07.06

【A面】興味がなくてはじめても、使命感は後でも育てられる! 株式会社アイナロハ渡辺大地さん

【インタビュー「企画人」 】
「企画人」は自由だ。働き方も自由だ。理想と現実のギャップを埋めるチカラ、「企画力」があれば、仕事も、はたらきカタも、プライベートも、人生はもっと自由にデザインできる。多様な企画力を駆使してその人らしい生き方を実現している先人たちを訪ね、「A面:生き方・働き方」「B面:企画のポイント」をテーマに話を聞く。

 

 

今回の企画人は、「産後サポートままのわ」事業の株式会社アイナロハの代表取締役 渡辺大地さん。元は出版社で編集スタッフをしていた渡辺さんが、特に興味もなかった(当時は)という産後サポートの会社を所沢で立ち上げました。渡辺さんご自身が、第一子の時は子育てに参加していなかったという体験があるからこその等身大さが評判で、全国での父親学級開催はもうすぐ延べ参加者1万人に! そんな渡辺さんの会社立ち上げから、父親学級、本の出版など事業を拡げて来られたポイントなどを伺いました。

 

※記事は【A面―生き方・働き方】と【B面―企画のポイント】の2回に分けてお届けします。本記事は【A面】です。

 

今の会社のままでは働けない! 身近な課題から会社を立ち上げ


 

Q.もともと出版社にいた渡辺さんがどうして産後サポートの事業をやろうと思ったのですか?

 

出版社にいた頃に第一子の長男が生まれて、小さい会社ということもあり、子ども都合で仕事を休むことも出来ず、当時はそれが普通だと思っていました。ちなみに妻も男性はそういうものと思っていたみたいです。

 

ところが、妻が第二子妊娠時に3ヵ月で破水して、入院しました。そのときに長男と2人きりとなって、はじめて困って・・・・・・。今の会社のままでは働けないと気づきました。その間の家事や育児は義母の手伝いで切り抜けたんですが、退院後も妻が2ヵ月絶対安静になったことで、いよいよどうにかせねばと。

 

その頃、東日本大震災の影響で勤めていた会社が傾きました。ちょうど30歳になるタイミングで、転職よりは自分で会社をつくってみたいと思っていたところに、妻に「産前産後の家事が大変で困っている人が多いから、そういう家庭で家事代行をやりたい」と言われたので、会社を立ち上げました。正直、出産とか子育てには興味はなかったんですが。

 

前例がないなら、お客さんとつくっていけばいい!


 

Q.全くの未知の業種で会社を立ち上げて、どう育ててきたんですか?
 

色んな人に相談しても「前例がないからわからない」と言われることが多くて、都内の家事代行専門のNPOに勉強に行ったり、助産師さんに赤ちゃん関連のことを教えてもらいました。でも前例がないなら、自分たちでお客さんと一緒に微調整しながらつくっていこうとは思っていました。

 

例えば、当時は家事代行に対して「夫が反対したから内緒で頼んでいます」とか「夫の理解が得られない」というお客さんの声がありました。そうすると、スタッフも家族にバレない範囲で手伝うかたちになるので、とてもやりづらいという声がスタッフからあがりました。

 

どうしたら出産後に家事代行が必要なことが理解されるのか? と考えているときに「お父さん向けに研修をやってみればいいのでは?」と妻が言ったのがきかっけで「父親学級」をはじめました。

 

Q.確かに、家族にバレないようにとかは気をつかって大変ですよね。そのほか、苦労されたことってありますか?

 

立ち上げ当初は、子育て家庭の家事代行=ファミリーサポートというイメージを持っていて、スタッフも年配の方が多く在籍していました。そしてやっていることの社会性が高い分、スタッフの中に「ボランティア感覚(自分は手伝ってあげている)」があり、ビジネス感覚を持ってもらえませんでした。でも、現実問題お客さんはシビアですから、そのギャップに一時期スタッフが全員辞めてしまって。その間は妻が家事代行スタッフをしていたのですが、その後は求人の仕方を変えました。

 

最初は募集時に「赤ちゃんと一緒にいられて楽しい、リタイアしていても、未経験の方も」と打ち出していたのを、「子育てに関して責任を持ってやれる人、子育て経験がある人歓迎」に変えました。この時に来てくれたスタッフは今でもトップスタッフとして活躍中です。
 

使命感は後から育つもの。今後はさらに幅広い産後サポートを!


 

Q.当初は10人だったスタッフが60人と増え、所沢市から東京、神奈川(2015年横浜にも会社が立ち上がったそう)、千葉とサポート範囲も増えてきましたが、今後はどのような展開を考えていますか?

 

今の「家事代行ままのわ」のサービスは産後6か月で卒業してもらうことを目標にしています。6か月経っていれば、ファミリーサポートが利用できますし(ファミリーサポートは生後しばらくの赤ちゃんをサポートできない地域がほとんどです)、家事代行サービスに依存せずにいつかは夫婦で協力しないといけないですから。

 

ただ今後は職場復帰までを「産後」と捉え直し、仕事復帰するお母さんのサポートをしたいと思っています。復帰直前から軌道に乗るまでのお手伝いです。これは今年の夏以降にサービスインの予定です。

 

・・・・・
何か会社を立ち上げようという想いから興味もなかった産後サポートをはじめ、実際にお客様の声や現場の声を聞いていく中で、使命感を持って事業を拡大してきた渡辺さん。今後は共働き家庭のサポートにもチカラを入れられるとのことで、実際の渡辺家での共働きの秘訣は・・・・・・お互いの役割分担。仕事と家事育児での役割で言えば、渡辺さんは父親学級で土日いないことが多いため(しかも子どもは保育園、学校もなく奥様の負担は増)、その分平日の家事の多くと子どもの送迎(3人分!)は渡辺さんの役割とのこと。毎日、4時に起きて仕事を開始し、17時には終わりにしているそうです。

 

また、仕事上での夫婦の役割分担にも、アイナロハのさまざまな事業の発展の秘訣が! 夫婦だからこその企画力について【B面】でお話しを伺いましたので、お楽しみに!

 
<つづく>

この記事の筆者

yoko koga

こが ようこ

IT企業にてSE、営業として働き妊娠を機に退社。地域でママ向けのイベント・講座を行う団体の代表をしている。 住んでる地域を楽しいところにしたい!という活動を展開中。好きな言葉は「なんとかなる」、子育てモットーは「死ぬこと以外はかすり傷」。