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2017.10.25

【B面】次の当たり前をつくる!日本に新しいマーケットをつくった企画力

【インタビュー「企画人」 】
「企画人」は自由だ。働き方も自由だ。理想と現実のギャップを埋めるチカラ、「企画力」があれば、仕事も、はたらきカタも、プライベートも、人生はもっと自由にデザインできる。多様な企画力を駆使してその人らしい生き方を実現している先人たちを訪ね、「A面:生き方・働き方」「B面:企画のポイント」をテーマに話を聞く。

 

 

今回の企画人は、学生時代の1998年に株式会社ピースマインド(現、ピースマインド・イープ株式会社)を双子兄弟で創業し、個人、組織のメンタルヘルスの問題を解決するため、1対1のインターネットでのオンラインカウンセリングを日本で初めて開始した荻原国啓さん。当時の日本には「メンタルヘルスマネジメント」という概念はなく、新しいマーケットを生み出しました。そんな荻原さんに、既成概念の外し方を含む、荻原流企画力を伺いました。

 

※記事は【A面―生き方・働き方】と【B面―企画のポイント】の2回に分けてお届けします。本記事は【B面】です。

 
 

「新しい概念をつくりだす」でも、「企画立案」にも失敗がつきもの。それでも前に進むためには?

Q.「メンタルヘルス」という概念がまだ日本にないものをそもそもつくるってとても大変だと思うのですが、どうでしたか?
 
最初に決めたイメージ通りには立ち上がりませんでした。一旦、立ち上がりはしたのですが、それが事業としてスケールしたかというと当時はなかなか難しく‥‥‥。最初はあらゆる個人がネットで結ばれて、新しいサービスを享受するプラットフォームを目指しリリースして、それなりにはいったのですが、結局今の事業とは異なっています。つまり結果として、ピボットしました。ピボットって、企画の上でもとても大事だなと思っています。
 
じゃあピボットしながら、ネットバブルなどをどう乗り切ったかと言うと、やはり大事なのは中長期のビジョン。どんな世界をつくりたいか? どんなことに対して貢献したいのか? を仕事で言えば「仕事を通じて」、事業で言えば「事業を通じて」、というのがないと、絶対うまくいかない。
 
企画や事業は基本、想定通りにはうまくいかないから、その時にうまくいかないことを色んな理由付けしたり、文句を言ったり、環境のせいにしたり、ヒトのせいにしたりすると、ボツになってしまってその企画は止まってしまいます。けど、中長期のビジョンを元に企画を考えた場合は、それがうまくいかなくても、ビジョンに合う、ネクストB案、C案を考えようと自然に前向きにピボットできます。
 
ピースマインドでは、あらゆる個人のとした場合に、事業的にはうまくいかず、当初から想像していた「あらゆる人」というのを「働く人と家族を通じて」と価値を再定義して、事業を練り直しました。それで業界をつくっていけたと思っています。
 

思考と発想の「既成概念というヘッドギア」の3つの外し方

 

 
Q.中長期ビジョンを持って、ピボットしていくということのほかに、荻原さんが心がけていることってありますか?
 
人は僕も含めて、無意識に既成概念に捕らわれていて、それを意図的に常に意識して外さないと煮詰まると思います。僕は「思考と発想のヘッドギア」と呼んでいるのですが、それは「既成概念というヘッドギア」なんですが、それを自分たちは持っていると認識していないと、発想は浮かばないと思います。多くの人は、ヘッドギアをつけたまま枠の中で考えようとしてしまって、「この業界ではこうとされているから、その中で選択肢を取捨選択しよう」と思ってしまうのだけど、そもそも「そういう業界」など無いし、このヘッドギアを外すことを意識しています。
 
そしたら他の人から見ると、「業界で見るとタブー」とか「日本人的にはタブー」と言われるのですが、それはヘッドギアをはめているから、枠のあるスコープで見ているだけで。でもそのタブーから生まれるものがパイオニアになっていったりする。だから反対される企画こそ、先見性があったりしますね。逆に最初から全員賛成なんていう企画は通さない方がいいですね。それはただの合意形成だから。
 
Q.意識的にヘッドギアを外すと言われても、なかなかできないことが多いと思うのですが、外し方ってどうしていますか?
 
それにはやり方が3つあって、みんな同じ土俵で会議していることが多くて、同じ土俵の中だけで打ち手だけを考えていたりする。それは戦術レベルですよね。でも企画や構想というのは、この土俵自体だって複数ある、という次元を想定すること。これが1つ目です。そしてもう1つは極端に振れてみること。極端に振れることって最初はクスって笑ってしまうものだったりしますが、そういうユーモアを大事だと思っているので、これも排除しません。
 
最後の1つは、逆の立場に立ってみる。例えばお店に買い物に行っても、消費者だけどお店の売り側のことを考えてみる。立場を変えて、逆のスコープで見ると全然違う景色が見えて、そこに発想やアイデアの源泉があると思います。
 

次の当たり前をつくるのは、マイノリティから

 

 
Q.荻原さんご自身は「既成概念というヘッドギア」を無意識に外している感じがします。
 
それは幼少期から、何か享受しているサービスには裏に提供者がいるということを、家族を通して知っていたからかもしれません。(この辺りのお話しは別の記事にしますのでお楽しみに)
 
クワダテルというのは裏側な気がしていて、何かサービスをよりワクワクするためにはその提供者にならないと、という意識で常にいるからかもしれません。「裏方に当事者意識を持つ」というのはとても大切だと思っています。
 
先ほどの両極端の話しやタブーの話しもそうですが、はじめからメジャーなものではなく、メジャーになっていく、のし上がり感が好きで、次の当たり前をつくるというのは、じつはマイノリティからだから、そういうものが昔から好きです。
 
・・・・
 
「メンタルヘルスマネジメント」という新たなカテゴリ、マーケットを日本につくり、さらに必要とされる産業を生み出していきたいと「ゼロトゥワン株式会社」を始めた荻原さん。中学生時代は教科書じゃなく、偉人伝ばかり読まれていたそうですが、最後に「荻原さん自身は、どんな偉人として紹介されると思いますか?」と伺ったら、「自分はまだ全然話にもなんない。でも自分がいなかったら、この領域は10年遅れていたとか、こういう便利なことは享受できていなかったといつかどこかで感謝されるようなキャリアになれば」とおっしゃっていたのがとても印象的でした。既に「メンタルヘルスマネジメント」ではそうなっているかと思いますが、まだまだ新しい“なにか”を生み出していくその姿に今後も大注目です!

この記事の筆者

yoko koga

こが ようこ

IT企業にてSE、営業として働き妊娠を機に退社。地域でママ向けのイベント・講座を行う団体の代表をしている。 住んでる地域を楽しいところにしたい!という活動を展開中。好きな言葉は「なんとかなる」、子育てモットーは「死ぬこと以外はかすり傷」。