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2016.03.22

【企画人:A面】阪本香子さん(株式会社イースト・エンタテインメント ディレクター)発想の転換がキャリア継続の秘訣 3人の子どもを育てながらディレクターを全うする

 

【インタビュー「企画人」 】
「企画人」は自由だ。働き方も自由だ。理想と現実のギャップを埋めるチカラ、「企画力」があれば、仕事も、はたらきカタも、プライベートも、人生はもっと自由にデザインできる。多様な企画力を駆使してその人らしい生き方を実現している先人たちを訪ね、「A面:生き方・働き方」「B面:企画のポイント」をテーマに話を聞く。

 

阪本香子さんの画像

 

今回の「企画人」は、人気番組を数多く制作し続ける 株式会社イースト・エンタテインメントのディレクター、阪本香子さん。3人のお子さんを育てながら子ども番組とインタビュー番組を担当する彼女の企画力と仕事をスムーズに遂行してこれた秘訣に迫る。

 

※記事は【A面—生き方・働き方】と【B面—企画のポイント】の2回に分けてお届けします。本記事は【A面】です。

 

番組制作への道

 

Q. 阪本さんのご経歴と制作会社に就職したきっかけを教えてください。

 

岡山で育ち大学進学時に上京しました。もともと、昔からの夢だった「見た人が“自分も何かをやってみよう”というきっかけになるような番組をつくりたい」という思いから、テレビ業界に入りました。

 

もともとドラマが好きだったんですよね。高校時代なんかもドラマごっこをしていたぐらい。トレンディドラマ全盛期ということもあったんでしょうけどね。そこで、ドラマ制作も手掛ける株式会社イースト・エンタテインメントに就職しました。そこで、バラエティ番組や、教育番組、インタビュー番組の制作に携わりました。同時に、3人の子供を育てています。

 

Q.ちなみにそのドラマごっこで演じたドラマはなんだったのですか?

 

W浅野の「抱きしめたい!」です(笑)

 

発想の転換で、切り開いてきたキャリア

阪本香子さんの画像

 

Q.最初からドラマ制作に携わることができたのですか?

 

いいえ。会社ではドラマも制作していたのですが、入社してからは、科学バラエティ番組の制作担当に配属されました。いわゆる、アシスタントディレクターからのスタートです。

 

ドラマは希望していましたが、現場として最もきついといわれていて、女性には難しくてすぐにやめてしまう、と思われていたのかもしれません。

 

Q.不満に思わなかったのですか?

 

その番組で「太陽」を特集した回があったんです。それを見て、すごく感動して、「あ! これもドラマじゃないか。番組としてのドラマじゃなくてもドラマをつくれるんだ!」って気づいたんです。

 

ドラマにそんなに固執しなくても、なんかやりたいことができるなって。「どんな番組をつくっていたとしても、“自分も何かをやってみよう”というきっかけになる番組をつくることはできる」って。それからドラマに関して執着がなくなり、なんでもやってみればいいって思いました。

 

その後、ディレクターになり、アートバラエティ番組を担当することになりました。毎回いろんなアーティストに出ていただく番組だったので、自分の会いたいアーティストをキャスティングすることもできたんです。アーティストの方の仕事現場を見せてもらったり、お話を聞くのは大変刺激的で面白かったですね。

 

また、超人気バラエティ番組を担当することになったんですけど、VTRをつくるだけではなく、スタジオ演出もする立場になり、とにかく忙しかったけどやりがいがありました。がむしゃらでしたね。

 

Q.その人気番組でのご経験を経て出産、育児休暇後、現職に復帰されたのですよね? 育児休暇をとって復帰されるのは大変ではありませんでしたか?

 

ディレクターで育児休暇をとったのは私がはじめてだったようです。復帰して、まずはじめに担当したのが子ども番組でした。比較的夜の会議や撮影などが少ない番組ということで考慮していただきました。夫も同業のディレクターをしているので、忙しくて不規則な生活です。そんな中でも3人の子どもを産んで仕事を続けられたのは、両親が上京してきてくれてサポートしてくれたり、職場や周りの協力があったからできたことです。本当にありがたいことだと思っています。

 

Q.テレビ番組の制作を目指す女性や、現在制作をしている女性にも勇気づけられる話ですね。その後産休などを取得された方はいらっしゃるのですか?

 

私のあとにも育児休暇をとる人も出てきました。上司や周囲の人たちが育児の苦労をわかってくれるようになった部分もあってか、彼女も復帰してプロデューサーとして活躍しています。

 

でもいまだに制作の現場には、結婚していたり子どものいる女性は少ないんです。でもそれがゆえに重宝される部分もあって、企画会議などで意見を求められることもあるんですよ。

 

例えば、担当している子ども番組で、私にはターゲットの世代の子どもがいるため、「対象年齢の3歳児ではそういうことできませんよ」とリアルなアドバイスもできます。ほかの番組の方からも主婦的にはどう? などと聞かれたり、ママ友と交流していることでリアルな声が聞けるのがお役に立てているのではと思います。

 

今だからできること、そしてこれから

阪本香子さんの画像

 

Q.今後の仕事の展望について教えていただけますか?

 

現在担当してるのは、先ほどの子ども番組とインタビュー番組です。そのインタビュー番組では起業している方を取材することが多いのですが、そこでの出会いや問題を解決していく過程などの話を聞くことで、もっと自分としても社会の役に立ちたい、還元したいという気持ちになりました。

 

子どもを産むまでは、がむしゃらに単純に自分が面白いというか、自分がやりたいことだけしてきたけど、子どもがいることで社会との接点を考えるようになってきたというのもあるんでしょうね。

 

将来的には、今の経験をいかして「見た人が“自分も何かをやってみよう”というきっかけになるような」番組はもちろんですが、子どもたちに向けて「自分自身の世界が広がるような」番組づくりをしていきたいですね。

 

・  ・  ・

 

以上、【A面】では、阪本さんのこれまでのご経歴から、子育てをしながら築き上げてきた仕事観について伺いました。

 

順調に見える阪本さんのキャリア。しかし、成功のためには2点のポイントがあったようです。1つ目のポイントは阪本さんの入社時の希望「ドラマがつくりたい」に正攻法でこだわらなくてもいいと気づいたこと。2つ目にバラエティ番組の制作でインタビューなどの経験を自分のスキルとして培ってきたこと。ドラマだけのキャリアに限定していたら、産休育休を経てもどるときのキャリア形成に困っていたかもしれません。

 

実際お話を聞いていて、制作番組や環境はかわったとしても「見た人が“自分も何かをやってみよう”というきっかけになるような番組をつくりたい」その気持ちはぶれずに一本筋が通っていることを感じました。

 

【B面】では阪本さんの3人の子供を育てながらもディレクターとして活躍できるその秘訣に迫ります。

 

 

<つづく>

 

 

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この記事の筆者

きくの ようこ

きくの ようこ

人生・ナリワイを自由にデザインし、実現できる社会になればいいな、という願いを胸に、ライター、コーチ、ファシリテーターなどを生業とする。東京に居を構えながらも地方や森に出没することが多い。特技は、人の強みや夢を絵に描くこと。