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2016.07.19

【企画人:B面】中川敬文さん(UDS株式会社代表取締役社長)/会社の生きる力は組織でつくる「企画力」

 

【インタビュー「企画人」 】
「企画人」は自由だ。働き方も自由だ。理想と現実のギャップを埋めるチカラ、「企画力」があれば、仕事も、はたらきカタも、プライベートも、人生はもっと自由にデザインできる。多様な企画力を駆使してその人らしい生き方を実現している先人たちを訪ね、「A面:生き方・働き方」「B面:企画のポイント」をテーマに話を聞く。

 

中川敬文さん 

今回の企画人は、キッザニア東京、CLASKA、ホテルアンテルーム京都、代々木VILLAGEなどさまざまな施設の企画、プロデュース、なかには運営までも手掛ける「UDS株式会社」(以下、UDS)の代表取締役社長 中川敬文さん。社長でありながら、プレイヤーであり続けるという、常に自分の得意なこと、市場でのポジションを見ながら築かれてきたキャリアやご自身だけの企画力ではなく、ホテルなど大きい事業に向かう「組織としての企画力」に迫ります。

 

※記事は【A面—生き方・働き方】と【B面—企画のポイント】の2回に分けてお届けします。本記事は【B面】です。

 

組織の企画力で付加価値を生み出す

中川敬文さん
 

Q.UDSの企画はいかにまちの価値を上げるかというところが重要になってくるのですね?

 

日本というこれから人口含めて市場規模が減少していく社会で、建築なんて本当は大手が数社あればいいのかもしれない。でも日本人のライフスタイルは豊かと言えるのか? 選択肢を増やす必要があるのでは? 私たちの存在意義はその部分で、大手と同じことをやっているだけでは、存在しちゃいけないと思っています。いかに今までにない付加価値をつけるかというのが私たちの「企画力」の部分であり、会社の生きる力です。

 

Q.その今までにない付加価値をつける企画力というのは、どうやって生まれるのでしょうか?

 

企画というのは天才的な個人は別として、組織でつくっていくものだと思います。そして組織でつくっていくには、働いているひとりひとりが「企画をしたい!」と思える環境を作ることが大切です。

 

UDSは企画・設計だけでなく、自社で運営をしているので、直接お客様の声、運営側として使用者の声が企画・設計者に入り、次回の企画に生かされます。そうなると運営者もモチベーションが上がりますね。やはり自分たちが楽しくないと、人を楽しませられない。企画・設計・運営を横串しにして、あの手この手で交流する機会を持たせるというのを考えています。 

 

キャリアのかけ算で、社員の付加価値も上げる

中川敬文さん

 

Q.UDSでは社員をとても大切にしている取り組みを多くされていますが、どうしてそこまでしようと思ったのですか?(取り組みはコチラのユニークな仕組から)

 

社員ひとりひとりの企画力を上げるという面や、先ほどのいかに現場と企画設計者との交流をうながすかというところにつながると思います。また、人を集めようとしてもなかなか集まりません。ホテルは交通の便がよくない場所、会社自体もベンチャーであり一度民事再生を経験しています。いい人材を集めるためにほかではできない役割を重ねることを考えています。

 

Q.ほかにはできない役割とはどのようなものがあるのでしょうか?

 

たとえば京都のホテル、「ホテルアンテルーム京都」では、アート展示を行っています。この展示は、外部のキュレーターなどのお任せするのではなく、キュレーターだった女性を採用して、ホテルのフロント業務を行いながら、実施してもらっています。

 

このホテルはお客さまもアートに興味がある方が多く、専門知識のある彼女がフロントで対応してくれることが好評です。また、彼女自身もアーティストなどから展示の相談があった際に、ホテル業務もわかったうえで、「今回はホテル全体を使って仕掛けていこう」などの判断もできるというように、2つのまったく違うキャリアが付加価値を生み出しています。そして彼女は、副支配人になりました。

 
現在、同ホテルでは音楽イベントによく来ていたお客様で、ウィスキーが好きな方にBARをお任せして、音楽イベントの仕切りとBAR運営を行ってもらっています。ウィスキーの知識を深めるべく、スコットランドに視察にも行ってもらいました。

 

迷わず営業を選ぶ

中川敬文さん

 

Q.組織として企画力をどう上げていくかの秘訣を伺いましたが、最後に中川さんご自身の企画力について聞かせてください。

 

自分は企画力そのものに自信があるわけではないけれど、一早くネタを見つけること、企画が必要になりそうなことを見つけるのがとても得意という自負があります。またB級アイディアを数多く出すのも得意なので、それを土台にして企画のうまい人からアドバイスをもらい、実行できる人を巻き込んで実現していきます。

 

Q.切り込み隊長のような役割になるのでしょうか?

 

そうですね。野球であれば1番打者、サッカーで言うとFWしかやりたくないので。職業で言うと、迷うことなく営業を選びます。よく日本では営業ってセールスって言うけど、これは「販売」であって、営業は市場のニーズを引き出し売れる仕組みをつくる、マーケティングの仕事だと思っています。

 

企画は、1人で実現出来るわけではなく、様々な役割の人が集まって組織として企画力を発揮することで、今までにない付加価値のついたものが生まれると信じています。

 

おわりに

 

UDSとしての存在価値は今までにない付加価値を生み出すことであり、企画力がその根幹という中川さん。

 

まちに住む人、またそこで働く人のことを考え、組織全体で企画力を高めている中川さん、そしてUDSは、どんどん新しい選択肢を私たちに提供してくれるだろう。

 

※中川さんご自身の企画力については、今後「企画の三種の神器」で深堀りするので、お楽しみに。

 

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この記事の筆者

yoko koga

こが ようこ

IT企業でのSE、営業ののち、4年のブランクを経てアイクリエイトで修行中。地域でママ×○○として「やりたい」が育つ『ツナグバ』という場づくりに奮闘中。