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2016.09.08

急成長の裏には、“社員愛”あふれる制度あり! 面白いシカケを創出するアドウェイズの企画の流儀とは?

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こんにちは、企画ラボ編集部「採用の企画力」担当の中村です。

 

前回に引き続き、12ヵ国に進出し全世界で1,200名を超える社員数まで急成長しているインターネット広告企業、株式会社アドウェイズの人事戦略室 室長である西久保剛さんにお話を伺い、アドウェイズの“独自なカルチャー”とそれを創った同社らしさがあふれる“魅力的な社内制度”に迫っていきたいと思います。

 

社員に“愛社精神”を求めるより、まずは、会社が社員を愛そう! そこから生まれた「愛社員課」

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「数十名でやっていた時代から数百名規模になり、当社が拡大期に入ったころ、社内の風土は“ベンチャー気質”が強く、社員に成長できる仕事や役割を与え、ひとつ上のステージにステップアップさせることや“市場価値”を高めることが、社員の“幸せ”だという風潮がありました。それは、間違いではありませんが、社員数が増えていくなかで、社員の考えも多様化し、大きくなった組織では、以前より会社の思いが社員ひとりひとりに伝わりにくくなってきている状況でした」

 

「そんなとき、社内では、“愛社精神”をどうやったら高めていけるか?という議論になりました。その議論の中で、『社員に“愛社精神”を求める前に、まずは、会社が社員への“愛”をもう少しわかりやすく伝えよう』という思いから、 “愛社員課”が生まれました。“愛社員課”の取り組みは、①家族、②健康、③仲間という3つのテーマの中で、3ヶ月に1回、何かしらの施策を発表しています」と西久保さんは話します。

 

会社は、事業が急拡大するとき、“社内環境”や“人”、“風土”も変わっていくものでしょう。そして、創業期や数十人規模のころとは違い、会社の考えや経営層の思いも、伝わりにくくなる部分があると思います。そんななかで、同社では、『会社への“愛社精神”を求める前に、まずは、会社が社員を愛していると伝えることが大事』という“発想の転換”がありました。

 

同社の急成長の裏で生まれた“愛社員課”。具体的な取り組みについて、うかがってみました。

 

社員の家族も大切にする“パパママコンシェルジュ制度”

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「代表的な取り組みとしては、“家族”というテーマで、“パパママコンシェルジュ制度”というものをつくりました。これは、当社の組織が大きくなっていくなかで、平均年齢が30歳を迎え、 “結婚”や“子育て”などのライフイベントを迎える社員が増えてきたことから、何がサポートできる制度をつくりたいと考え、生まれました」

 

「この取り組みでは、まず岡村も含め当社の既婚者を集め、数回に分けて話を聞きました。そうすると、見えてきたのが、この領域において画一的な制度が作れないということ。家族環境、例えば、ご実家が近い環境やご家族のサポートなどによって、悩みがひとりひとり全然違うことが見えてきました」

 

「ですから、当社の制度では、パパママコンシェルジュとして、パパママ社員に、それぞれのケースにあったアドバイスをしています。パパママコンシェルジュは、愛社員課メンバー2名と人事戦略室2名、代表の岡村、計5名でやっています。例えば、あなたの場合、この制度を利用すると“仕事”“家庭”の両立がもう少し楽になりますね、など、ひとりひとりに向き合い、話をしています」

 

「この取り組みをはじめて、もうひとつ気づいたのが、お子さんのいる男性社員は、『うちは、特に大丈夫です』と言って、具体的な悩みが出ない傾向が多かったのですが、一方でお子さんのいる女性社員からは、いろいろな悩みを聞くことができたんです。そのことをきっかけに、『ちゃんと家族を集めて話を聞く機会をもとう』という話から、 “株式会社アドウェイズベイビー”をつくりました」と西久保さんは話します。

 

アドウェイズベイビーは、社員の家族の現場を把握するという発想をアドウェイズらしく体現したカタチだったのですね。これは、まさに、同社のスローガンにある“なにこれ すげー こんなのはじめて”からの発想で、世の中にない同社ならではの“企画力”だと感じました。

 

続いて、株式会社アドウェイズベイビーの取り組みについてもうかがってみました。

 

役員が社員の子ども?! 社員の家族がパパ・ママの働き方を考える “株式会社アドウェイズベイビー”

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「アドウェイズベイビーは、社員の子どもたちを役員にし、社員は、ぼくひとりなんです。子どもたちに集まってもらって、ぼくが司会をし、“こども役員会”も実施しています。また、社員の奥さま、旦那さまを監査人とし、代表の岡村もその場に入って今の仕事と家庭のバランスや悩みを聞き、協議をする場をつくっています」

 

「その場でひとつあがったのは、渋谷にお住まいの社員の奥さまから、『定時に帰らせていただく日があるのですが、子どもが3歳で19時定時にあがっても、帰宅が20時前でもう子どもは寝ているんです。早く帰ってきてもらっても、子どもが寝てしまっているので、旦那がちょっと邪魔なんです(笑)』という率直な意見。それを聞いて、早く帰ってもらうことだけを考えればいいわけではないと気づきました。そのような声から、業務時間中の中抜けをOKにして、例えば、15時位に一度帰って子どもと遊んでお風呂に入れて、終わって戻って来て一日で8時間働いたら就業したとみなすという制度もつくりました」

 

以前より“社員の働きやすさ”を意識した社内制度の導入をする企業は増えていていると感じますが、家庭の現場から制度づくりを行っている会社は、少ないと感じています。同社では、ご家庭の現場にある悩みを調査し、事実起点に具体的な課題解決施策を検討し、制度化する。そのようなやり方であることが、制度が形骸化せずに社内浸透している一因だと思いました。

 

これまでの取材を通じて、同社の社内制度は、“企画力”の宝庫なのではないかと感じました。他にも取り組まれている社内制度が多数ありそうです。その他の制度についてもうかがってみます。

 

まだまだある! 社員愛のあふれる “社内制度”

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「他には、社員の奥さん、お子さん、旦那さんの誕生日に5kgのお米と希望者には会社で撮影した社員の写真を添えたバースデーカードを、『いつも社員を支えてくれてありがとう』という思いをこめて、プレゼントする“HAPPY RICE-DAY”や、代表の岡村が「牛丼」や「ハヤシライス」を自ら調理し、社員にふるまう “岡村屋”、夕方頃の小腹がすいた時間に健康に気を遣った軽食をふるまう“愛Cafe”などさまざまな施策があります」と西久保さんは話します。

 

現場起点で企画される社員愛あふれる数々の“社内制度”。同社の社員や社員のご家族のことも考えられた数々の施策から生まれる働きやすい環境は、社員にとって原動力になっていることでしょう。

 

最後に、西久保さんにいまの人事に必要なものは何か、うかがってみました。

 

「それが一番恥ずかしく難しい質問ですね(笑)私が話すのもすごくおこがましいので。人事って施策をうったり、制度を作ったり、採用活動をしたりする仕事ですが、『認められたい』とか『褒められたい』と思ったらいけないと思うんですよね。承認欲求を強く持ったら、本質を見失ってしまうと思います。人事は、しっかり本質がどこか見極めて、その本質を追っていく人でないといけないと思っています。私も、そのような人になりたいと思っています。経営者と同じくらい、人事は、孤独な仕事だと思います」と西久保さんは話します。

 

おわりに

 

常に世の中にない斬新で魅力的な社内制度を打ち出すアドウェイズ。

 

今回の取材を通じて、同社の“企画力”の源泉は、“なにこれ すげー こんなのはじめて”のスローガンであり、アドウェイズという会社は、世の中をあっと言わせる面白い企画をこれからもどんどん生み出していくでしょう。

 

同社の施策から見える斬新なアイデアは、現状の課題を事実起点で把握し、その“本質”を捉え、解決する具体的な施策にしっかり落とされていること、そして、同社ならではの“遊びゴコロ”のある抜群のネーミングセンスが社内浸透・ブランディングにつなげられ、採用力につながっていると感じます。

 

同社は、これからも世の中にさまざまな面白いシカケを提供してくれることでしょう。今後も、目を離さず、注目していきたい会社です。

 

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この記事の筆者

中村彩織

saori nakamura

働く女性のキャリア支援を行う株式会社STORIO代表取締役。 人材系ベンチャーの法人営業、大手ITサービス企業の人事を経て1回目の起業。その5年後に現職(2回目)の起業を経験。東京生まれ、東京育ち、インテリアをこよなく愛するHR領域のヒト。