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2020年4月3日

企業広報の経験を生かして、国連WFP協会で飢餓問題啓蒙のため「食品ロス×飢餓ゼロ」キャンペーンを仕掛ける外岡瑞紀さん

2018年から国連WFP協会が世界食料デーに合わせて秋に開催している「Zero Hunger Challenge 食品ロス×飢餓ゼロ」(紹介した記事はコチラ)を仕掛けたのは、ラグジュアリーブランドの企業広報にて7年間勤務の後、海外青年協力隊などを経て国連WFP協会でマーケティングコミュニケ―ションマネージャーをしている外岡 瑞紀(とのおか みずき)さん。


ラグジュアリーブランドの広報から社会貢献というと、全く異なる世界な気もしますが、外岡さんの中ではとても自然な流れだったそう。今回はその経緯や、国連WFP協会で立ち上げたキャンペーンについてお話しを伺いました。


※「Zero Hunger Challenge食品ロス×飢餓ゼロ」では、私たちが日々の料理などで気軽に参加できる仕組みになっており、その活動がとても「Sustainable Luxury(サステナブルラグジュアリー)」であることから、外岡さんにお話しを伺うことにしました。 (2020年は、食品ロス削減の取り組み全般がマッチング寄付対象となるそうです)


きっかけ:ファッションも美容も社会貢献も自分の関心があるパーツの1つ

―外岡さんが国連唯一の食料支援機関である国連WFPに興味を持ち、国連WFP協会に入ったきっかけはなんですか?


外岡:もともと食べることが好きで、社会貢献に興味があったので、国連唯一の食料支援機関であるWFPの活動に関心があり、20代の頃からWFP協会には資料請求やボランティア登録をしていました。そして、青年海外協力隊、大学院で国際協力、ポリティカルコミュニケーション学について学んだあとに、国連WFP協会に入りました。


色々学んだうえで、食料支援というのはベーシックかつ緊急性を要する支援であり、食を満たすということは、人間の根本にある尊厳を満たすものだと感じたからです。


例えば大学院留学中にインターンシップに参加し、コソボとセルビアの難民支援(食料支援)で小麦やオイルなどを配布しました。その際に受け取りに来た方が、食料が受け取れただけではなく、自分たちが社会から取り残されていなかったと実感できたと涙を流されていたのがとても印象的でした。食料は他の物資より配布頻度が高く、定期的に行うので、支援成果なども見えてきますし、命をつなぐものだけでなく、社会とつなぐものとして興味が増しました。


―企業広報の世界からはガラリと変わった印象がありますが、飛び込むのにためらいとかはなかったのでしょうか?


外岡:もともとはラグジュアリーブランドの広報をしていたので、たしかに周りからは驚かれました。ただ、私は幼少期をアメリカで過ごし、社会貢献というのが授業でもありますし、生活の中にある環境で育ちました。私にとってはファッションや美容、旅などと同じパーツの1つに社会貢献があります。自分の関心のあるものの1つを選んだだけです。


はじめかた:日本の課題と世界の課題を結びつけて、関心を

外岡瑞紀


―国連WFP協会では2018年から「Zero Hunger Challenge 食品ロス×飢餓ゼロ」をはじめられていますね。これは本部のキャンペーンから「寄付がついて実際に食品ロス削減の取り組みを通じて、飢餓問題に貢献できる」日本オリジナルなものにして仕掛けたのは外岡さんだと聞きました。


外岡:国連WFP協会では「飢餓をゼロに」という目標の元、その啓蒙、理解に取り組んでいますが、日本国内では「飢餓」とういのは身近な問題としてあまり関心が高くないのが現状です。


このキャンペーンは2年前から企画をはじめたのですが、翌年の食品ロス削減法施行に向けて国内では「食品ロス削減」への関心が高まっており、ここに紐づけることで飢餓問題を身近なものとして知ってもらえないかと考えました。


最初は私の身近なところでも、この「飢餓」と「食品ロス」というのが結びつかないのでは? という声もありました。ただ、世界の中で飢餓問題に悩む地域があれば、食品ロスが問題になる地域もある。この2つの問題を結ぶものが、「食の不均衡を解消する」ということです。


さらに、食品ロスが気候変動を助長し、飢餓問題にも影響を及ぼしているというレポートも昨今出ており、飢餓を減らす5つの施策のうちの1つになっています。


ひろめかた:1日3回世界を変えるチャンスがある




―キャンペーンでは「#ゼロハンガーチャレンジ」というハッシュタグをつけて、古くなった乾物や調味料、野菜の皮、賞味期限の近づいたものなどを使った料理の投稿がキャンペーンの1つになりましたね。


外岡:はい、2019年は合計で約5千投稿を行っていただき、16万アクションがうまれました。こちらのアクションが約18万食の子どもたちの給食につながりました。


特に反響があったのは、実際に家で料理をつくっている方々でした。「SDGsと自分の関係が今まであまりピンとこなかった。さらに飢餓についても自分たちが貢献できるとは思っていなかった。でも毎日の料理がキャンペーンにつながり、日々の生活の中で社会貢献ができるということに感動した」という声を多くいただき、すごく嬉しかったです。


日本では1日3回食事の時間があります。どんな食べ方をするか、何を選ぶかで、世界を変えるチャンスが1日3回もある、その裏に飢餓問題があるというのを知ってもらえたと思いますし、さらにもっと多くの方に参加してもらえたらと思います。


おわりに

外岡さんの話しを伺い、ファッションなどのパーツの1つに社会貢献があるという自然なモチベーションが持てるような世界になることはとても大事だなと思いました。またその1歩として、毎日の食事から社会貢献、飢餓問題を変えるチャンスがあるということは大きな発見でした。


2020年も9月から開催されていますので、ぜひ詳細を確認の上、参加してみてはいかがでしょうか。(昨年のページが随時更新される予定)


My First Action
訴求したいことと世のなかのトレンドを結びつける






外岡 瑞紀(とのおか みずき)
特定非営利活動法人 国際連合世界食糧計画WFP協会
マーケティングコミュニケーション マネージャー

東京外国語大学卒業後、企業で7年間広報に携わったのち、青年海外協力隊として中米パナマ共和国の保健省にて献血の広報を担当。帰国後は青山学院大学大学院にて「平和構築とメディアの関係」について研究。1年間のイギリス留学中にコソボの選挙監視・難民支援ミッションに参加し、食料支援の重要性を実感。在学中にJICAのカントリーマネージャーを務め、修士課程修了後は横浜港の国内外への広報・プロモーションに携わる。2015年より現職(認定NPO法人国連WFP協会の広報マネージャー)。日本ファンドレイジング協会認定ファンドレイザー、全米ヨガアライアンスRYT200/RPYT認定ヨガインストラクター。


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本プロジェクトでは、国連WFP協会の「飢餓撲滅とフードロス削減」への取り組みに賛同しています。商品1枚ごとに1食分の給食代を国連WFP協会へ寄付し、子ども達に栄養と希望を届けます。

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