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2020年11月18日

料理を学び続ける力を企画力に。料理研究家:有竹智子さんの学ぶ姿勢とお店プロデュースへの思い



「料理の学びは終わらない」

焼き菓子から家庭料理、そしてタイ料理まであらゆるジャンルの料理を突き詰める料理研究家、有竹智子さん(@tomokostable )。有竹さんのタイ料理教室は「他でタイ料理を食べられなくなる」ほどに本格的で大人気のレッスンです。(有竹さんとタイ料理の出会いについてはこちら

実は有竹さんはこれまでタイ料理一筋という訳ではなく、他にもいろんなジャンルの料理に挑戦されたり、はたまた隠れた名店のプロデュースをしたりと、その活躍は多岐に渡ります。

なぜ、料理をストイックに学び続けるのか。そのモチベーションは何で、料理教室に止まらず他店のお手伝いをするようになったのか。今回はそんな有竹さんの活躍の裏にある思いを紐解きながら、モッタイナイものに対するアプローチ方法についてもお話を伺いました。

最初はお菓子教室からの始まり



ー料理を人に教えるきっかけは何ですか?

有竹:結婚して転勤で関東に引っ越してきた頃、まだ知り合いも少なかったので家でずっとお菓子を作っていたんです。そしたら、いわゆる子どものママ友からお菓子を作ってくれって言われて。そしたら徐々に、独学でも良いから教えて欲しいって頼まれることが増えたんです。そこに加えて、お菓子を作ってる間に軽食を出していたら、料理も教えて欲しいって頼まれて、おうちごはんもお菓子教室とは別に教えるようになりました。

ーきっかけはお菓子だったということで、どんなものを作られていたんですか?

有竹:すごい凝ってて、マカロンやモンブランのようなお菓子屋さんに並んでるようなものを作ってました。デコレーションとかも専門書たくさん買って勉強していましたね。

ー人から料理を教えて欲しいって言われるほどに技術が凄かったんですね。 有竹:もともと楽器をずっと習い続けてたせいか、突き詰めてしまうんです。当時は朝から晩までずっとお菓子作りを納得いくまでやってて、家族じゃ食べきれないほどの量になっていたので近所の方に配ったりもしていました。それで近所の人から教えて欲しいって声がかかったんだと思います。

ストイックに学び続ける姿



ーそこから料理を学びに変えていかれたんですよね。

有竹:そうですね。人に教えるようになってから、料理の仕事をもう少し本格的に勉強したいなと思って、フードコーディネーターの勉強をしに江上料理学院に通い始めます。半年ほど通ってから、料理の撮影アシスタントやケータリングのアシスタントのような料理に関わる仕事をしていました。

その中で、どんな料理でもできる何でも屋さんよりも、これがひとつ専門だという分野がほしいと思ったんです。例えばイタリアン、フレンチのような家庭料理だとたくさんの人がやってるし、せっかくだからずっと好きだったタイ料理をちゃんとやってみようと思って、他の料理教室はいったんストップして、タイ料理の学校に通い始めて。そこで突き詰めた結果タイ料理教室を運営するようになりましたね。

ー他にも料理教室にいかれてたんですか?

有竹:インド料理や中華料理(点心)教室も行ってて、現役のシェフから厨房に入れてもらってましたね。あとは元台湾料理の台湾人シェフから習ったり。プロでその料理に精通している方から習うことはすごく楽しいですね。

ー料理への探究心がすごいですね。その学びの姿勢・モチベーションを保つ秘訣は何ですか?

有竹:私、中学校の時から30年近くクラリネットをやっていて、やめたことがないんです。ただ、30年続けていてもまだまだ勉強することが多くて、やるたびに学びも多い。これだけ音楽をやってて、まだまだ足りないことたくさんあるのに、ここ数年やってる料理の学びが終わるわけないと思ったんです。なので、自分が学びたいと思うならとことん学ぼうと思っています。

そこからタイ料理を極めて教室を運営するまでに至った有竹さん。ただ、そこに活動の幅は止まらず、多国籍料理店での料理教室のプロデュースをするようになります。

美味しいのに、あまり知られていないのはモッタイナイ



ー埼玉・蕨にあるネパール料理屋「バルサ」のプロデュースをされていますね。

有竹:ネパール料理のお店はそもそも教室を開いていなかったんです。ただ純粋に美味しいなと思ってお店によく食べに行ってて。そしたらある時友達が「美味しいインドカレーが作れるようになりたい」って言ったんです。だったらバルサのシェフにお願いしてみようということに。シェフは外国人の方で日本語が難しい、とのことだったので、私が集客やレシピ起こしをやります!と言って、それがきっかけで料理教室が始まりました。



ー集客とかどうされていたんですか?

有竹:最初は、バルサのフェイスブックページを作って、そこから集客していました。あとは私のフェイスブックでも紹介してたんですけど、どんどんステップアップしてお店の公式LINEアカウントを作ってそこから集客、みたいにしていたら、お店のお客さんも生徒として来るようになりました。今はどんどん広がっているみたいですね。

ー何でそこまでしてプロデュースしようと思ったのですか?

有竹:最初のきっかけは、お店が潰れて欲しくないという思いがあったからなんです。そこの外国人シェフが料理が純粋に好きな方で、あまり利益やお金にこだわってない分破格で料理を提供していました。なので、ランチの時間に人数集めて料理教室を開いた方がお客さんも家で作れるし、お店も潰れない。お店には経営面でもっと余裕を持って欲しいという思いから、無償ボランティアでプロデュースさせていただいていました。お店の厨房もすごく綺麗で、こんなにこだわって料理をしているんだったら、料理教室を開かないとモッタイナイと思ったんです。その結果、料理教室の生徒だけに止まらずみなさんお客さんになってくれて、人気に火がついて二店舗目がオープンするまでになりました。

ーすごいですね。バルサではレッスン以外にも何かされていますか?

有竹:今このご時世なので、レッスンの集客ができない代わりに、毎週インスタライブで「おうちでできるスパイス料理」の発信し始めて。あとはその他にもスパイス料理講座のコースを立ち上げることで集客の負担を少し軽減させました。ちなみにその集客はラインアット、フェイスブック、インスタグラムでやっていますね。お店のオーナーさんも外国人で日本語が話せないとなると、せっかく美味しい料理のレッスンができるのに集客も教室の立ち上げもできない。それが非常にもったいなかったんです。

ー最初はお店のファンとして支援していたら、今ではビジネスになっていたんですね

有竹:そうですね。私がやっている教室もこのご時世で人数が減ってしまって、不安になることもあったんです。その時に、バルサも料理教室だけではなくて他の方法でのビジネスをやっていきたいなと思って。そこでコースを立ち上げることで、自分にとっても負担のない形で新しいビジネス方法を確立しようと試みたのです。そこを今回からボランティアではなく”仕事”としてそのお店に関わるようにしたら、お互い気持ちよく働けるようにもなりました。異国の方と働くことで価値観も変わって私にとっても良い変化になりました。

まとめ



人から料理を教えて欲しい、と言われることはなかなか無い中でも、近所の方から教えて欲しいと言われるようになった有竹さん。その理由は”突き詰めて学び続ける”ことで「専門家」の技術を持っているだけではなく、”学ぶ人を応援したい”という有竹さんの強い思いがあってこそだと感じました。

さらにはネパール料理屋「バルサ」の”モッタイナイ”を探し出し、そのモッタイナイ部分に対してどうアプローチしていくのか。その企画や運営、集客力などの有竹さんの行動力の秘訣は、学び続けた結果に見える価値を提供したいという思いでした。

有竹さんには、食・タイ料理との出会いや教室運営についてもお話を伺っています。

▶︎埼玉・戸田で大人気のタイ料理教室を営む有竹智子さんに聞く”おもてなしの心”。

タイ料理の魅力を多方面に発信、隠れた名店のプロデュースなど、パワフルで情熱のある有竹さんの活躍に今後も注目です。

▶︎有竹さんのタイ料理教室のご案内はこちらから

あなたの周りにも、美味しいのに”モッタイナイ”と思っている名店が隠れていませんか?

有竹智子 Instagram / Facebook

おうちタイ料理研究家。菓子・料理教室TOMOKO’S TABLE 主宰。江上料理学院フードコーディネーター養成科卒業。2009年より、埼玉県・戸田にて料理教室をスタート。

タイの由緒ある料理学校「スアンドゥシット大学・日本校」にて本場の味を習得。2017年より、自身の教室でもタイ料理クラスをスタートさせる。主婦や子育て世代を中心に料理を教えていたノウハウをいかし、本格的でありながらも日本の家庭でも作りやすいタイ料理を伝えている。

隔月で従来の菓子・おうちごはん教室も開催。

ホームページ : tomokostable.com