2020年12月2日
「かわいい!」を入り口に。フィリピンの竹ストローからプラスチック問題に取り組むハードルを下げたい。TAKE me! 大野雛子さん
気候変動やプラスチック問題をはじめとした環境問題を耳にする機会が増えてきました。
なんとなく知ってはいるけれど、何からはじめたらいいのか分からないという方も多いのではないでしょうか。
そんな方にもちょっと心が明るくなるような、気楽なアクションを起こせる機会を提供したい、と活動しているブランド『TAKE me!』。
今回は、代表の大野雛子さん(
@hinako_haynaku0323 )にお話を伺いました。
元々、小学生くらいから環境問題に関心があり、課題意識を強く持っていた大野さんは、学生時代からフィリピンのNGOやソーシャルビジネスの会社でインターンを経験。
大学卒業後は、新卒でフィリピン現地の旅行会社に入社しサステナブルツーリズムに携わっていたそう。
そこからブランドを立ち上げるに至ったストーリーやコンセプト、商品に竹ストローを選んだきっかけについて伺いました。
『Take me!』のブランドコンセプトと立ち上げに込められた思い

『TAKE me!』は、「プラスチック問題に取り組むハードルを下げること」を目的とした、エコライフブランドです。
コンセプトづくりのきっかけを伺ったところ、ひらすら日々考えていたことを、文字にして、ブランドコンセプトにしたのだとか。
その原点にあるのは、大野さんが小学生のころにインターネットで見つけた、「チームマイナス6%」というプロジェクトを実践してみたこと。
地球温暖化の一因とされる温室効果ガスの抑制を目的に、2005年〜2009年12月まで環境省が主導していたプロジェクトです。
現在はもう見れなくなっていますが、当時は電気代や水道代を毎月入力することで、どれくらい二酸化炭素の削減につながるか分かるプロジェクトになっていて、自分の貢献度が目に見えることが楽しいと思ったのだそう。
地球温暖化は、一見、大きすぎる問題だけれど、日常に落とし込むとアクションが起こせる気がするし、楽しい。この経験を周りの人にも届けていきたいと思い、ブランドの立ち上げに至ったのだとか。
▶︎チームマイナス6%のWebサイトはこちらから
継続して、日常的なアクションをとってもらうために。竹ストローを選んだ決め手

大野さんは、フィリピン現地の旅行会社で働いていた際に、フィリピンで先住民族の方が竹ストローを手作りしている様子を目にして、竹ストローの開発・販売事業を思いついたのだそう。
もともと、お涙頂戴ストーリーとともに寄付をお願いしたり、商品を売るやり方は個人的に好きではなかったという大野さんは、「ポジティブにクールに社会課題を解決する」をテーマに活動しています。
環境問題をはじめとした、社会問題解決に対するアクションが必要不可欠かつ急務となってきている中で、人が継続して、日常的に生活にアクションを取り込むことを考えた時、手に取ってもらうには「かわいい」「好き」「かっこいい」「心地よい」など見た目のインパクトや、使い勝手、手軽さが必要だと感じたのだそう。
気軽に、当たり前のように日常に溶け込んでいる課題解決方法を模索する中で、竹ストローを選びました。
先住民族の手作りの、可愛らしい工芸品を日本に届けつつ、環境課題に取り組めるのではないかと思いつき、フィリピンにて環境問題について活動する『Plastic Solution』と協働して、竹ストローを届けているんだそう。
一番の決め手は、「かわいさ」。
飲み物に挿したときに、とても明るい気持ちになれる竹ストローは、ストローとしてはもちろん、マドラーとして使うこともできます。
何度でも繰り返し使うことができ、約700回使うことができるのだそう!最終的にはコンポストに入れることで、自然に還すことができます。脱プラスチックへの1つのアクションにもなりますね。
おわりに
今まで、様々な経験をしてきたフィリピンと、日本の架け橋になりたいという大野さん。今後はソーシャルビジネスを通して、フィリピン現地の貧困をはじめとした課題解決に取り組んでいきたいそうです。
プラスチック問題に取り組むハードルを下げるための機会として、竹ストローを販売しはじめた大野さん。
『Take me!』の竹ストローは、普通サイズ以外にも「タピオカ」用もあります。値段も1000円以下とお手頃なので、若い世代も手に取りやすい商品です。
消費者の目線に立って考えている大野さんだからこそ、提案できる商品だと感じました。
かわいくて、つい手に取ってみたくなるようなアイテムを使って、環境問題の解決にもつながるのは、とても嬉しいですよね。
竹ストローはECサイトで販売されています。これからの季節は、クリスマスのプチギフトにもおすすめ。
ぜひお試しください。
▶︎『Take me!』竹ストローのご購入はこちらから
大野雛子
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1996年生まれ関東で生まれ育つ。ポジティブにクールに社会課題を解決するをテーマに活動。
大学入学直後に行った海外研修でフィリピンの貧困に興味を持ち、その後トビタテ留学JAPAN!日本代表プログラム4期生としてフィリピンに留学し、ソーシャルビジネスについて学ぶ。新卒でフィリピンのサステナブルツーリズムに関わり、その中で先住民族の方のつくる竹工芸に興味を持つ。2020年10月1日よりボーダレスジャパンに入社。