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2020年12月25日
環境に負荷をかけないビジネスがしたい。NorthCandlesの素材へのこだわり
環境負荷を少なくしたい
北の大地・北海道にて夫婦で「NorthCandles」を立ち上げ、ソイキャンドルを販売しているマミさん夫妻(
@north_candles
)。日本では珍しい大豆由来の素材を使用し、その癒し効果の高さから多くの方から愛用されています。
ソイキャンドルというこだわりだけでなく、包装もプラスチックフリーという環境に低負荷な仕様。サステナブルな素材へこだわりをもって作られています。
そこで今回は、「NorthCandles」ならではの素材へのこだわりや、その背景にある思いについてお話をお伺いしました。
ソイキャンドルにたどりついた背景
ー日本ではなかなか珍しい”ソイキャンドル”ですが、その背景を教えてください
マミ:私たち夫婦でヴィーガンなんですが、元から環境問題に関心があってのことでした。そして、いざ自分たちでビジネスを始める!となった時も、二人とも環境負荷の少ないようにしたいという気持ちがあったんです。
ーなるほど、どんなビジネスでも環境負荷がかかりますよね。
マミ:そうなんです。やっぱり火のつき方はパラフィンが綺麗だけど、自分たちはヴィーガンなので、せっかくなら環境に優しいものを作りたかったのです。
どうせリラックスするんだったら、
環境にも自分にも優しいものにしたい
と思いました。ビーズワックスもいいとは思ますが、ハチミツは避けたい。パームキャンドルもありますが、パーム油の問題があります。環境に負荷のないものでこだわりを満たすものはやっぱりソイだ、となりました。
ー環境問題に関心をもったのはいつごろですか?
マミ:バックパッカーで少しカナダ内を回っていた時に、カナダの田舎のオーガニックファームに数日滞在していました。その時はただの人生経験や思い出として選んだのですが、そこではほぼ自給自足の生活をしていて毎日草抜きや種植え、昼からは川や他の旅人たちと外で時間を過ごしました。
その時にヒッチハイクで旅していた今の夫と出会い、初めてヴィーガンを知りました。この滞在で出会った旅人たちと触れるうちに、日本で当たり前に思っていた食に対してや仕事と生活の考え方や、個人の幸せについてなど、今までの自分の基準や当たり前が、とても小さい範囲だったんだなって思ったんです。そこから自分でも調べたり、夫から海外の情報を教えてもらうようになりました。
ーそのような背景があったんですね…!すごく素材にこだわられる理由がわかりました。
マミ:はい。あとは、カナダにいた頃にイベントでソイキャンドルを出していました。その時に感じたのですが、カナダの方々もキャンドルを使い、そしてその素材にこだわるんです。キャンドルの瓶にまでもこだわりますし、全部100%植物由来だと喜ばれます。日本で大豆というと「え?大豆?」っと思われてしまうので、これからどんどん受け入れて欲しいですね。
ー
カナダではソイキャンドルが主流なんですか?
マミ:そうですね、ほぼ100%ソイキャンドル、かつ瓶のキャンドルでした。環境問題への関心がとても高い国なんです。日本よりも一般的にキャンドル灯す文化があって、おうちの中も広いので、大きなキャンドルをよく灯していましたよ。
キャンドルの見え方をイメージする
ーデザインもマミさんがされているということで、作る時に心がけていることはありますか?
マミ:そうですね、一番は灯していただいた時にキャンドルがどう映るかイメージして、制作しています。パラフィンは透明で、ソイワックスは白。
パラフィンキャンドルは透明なので中の灯りが華やかに灯りますが、ソイキャンドルは素朴で温かい灯りなので、華やかな明るさはないけど、灯した方のその人だけに届く灯りになります。
また、ソイキャンドルは融点が低いので、他のキャンドルよりも長くゆっくりと灯す事ができます。そういった特徴をしっかり前面に出せるよう、明かりとお花でどう表現できるかを考えながら作っています。
ー明かりを灯した時の見え方から逆算して作られているんですね。そしてすごくパッケージが可愛いですそういうところのアイデアはどこからですか?
マミ:ステッカーやデザインは旦那さんがほぼ全てやってくれています。なので、夫のセンスでもありますが、結構海外のラッピング方法を参考にしています。その時に感じるのが、やはり日本は過剰包装だなということ。環境負荷をなるべくなくすためにも、プラスチックフリーの素材で素朴だけど可愛くできるか、考えながら作っています。
ただ、キャンドルは割れ物だし、ドライフラワーはナイーブだからプラスチックフリーの包装に反対されていました。でも、諦めずに試行錯誤してやると意外とできるんです。たまにキャンドルが欠けちゃうこともありますが、お客さんにいうと理解してもらうことがほとんどですね。やっぱりお客さんも環境問題への関心が高い人が多いんだと思います。
ーお客さんとの関わり方で心がけていることはありますか?
マミ:できるだけ要望に答えるように努めています。例えば、キャンドルをギフトセットにして欲しい、とか、香りのないものがいい、花のデザインも変えて欲しいなどなどいろんな要望をいただくので、その人にあったギフトセットにします。
前にリピーターのお客様から「キャンドルを灯したことはないけど、このキャンドル買って、明かりを灯すようになった。特別な時間をくれてありがとう。」と言われたことがあって、とても嬉しくなりました。
最近だとお客さん同士でつながってくれているのも、嬉しいですね。
ーそれは嬉しいですね!あとは、ワークショップもされていますね。
マミ:はい。地元でお世話になっているレストランで、4ヶ月に一回程度やっています。今度はキャンドル個展(販売とワークショップ)をする予定です。去年の12月、北海道に引っ越してすぐにクリスマスギフトを作ったら、新聞に取り上げてもらったんです。そしたら、それをみた人に「場所があるからやってみない?」と声をかけていただき、今年の3月に1回目のワークショップをやりました。それがきっかけです。
ーそうだったんですね、ぜひ参加してみたいです!では、今後の目標や取り組みたいことはありますか?
マミ:今はジャーキャンドルの形態で販売していますが、これだと使い終わったらリサイクルしてもらう、もしくはこちらまでリターンしてもらうようにしています。でも、そうではなくて中身だけを送ることができるシステムを作りたいですね。そんなふうに、ゴミや資源を出さずに繰り返し使えるような方法を試行錯誤して挑戦しています。
あとは花を育てて、ドライフラワー作りもここ北海道でやりたいと思っています。イチから自分たちで終われるのが理想です。
ーでは最後に、キャンドルはマミさんにとって何ですか?
マミ:私たちは誰もが自分との時間や癒しの時間があっていいと思います。なので、1日の終わりに30分でもキャンドルを灯してただボーとしたり、考え事をしたり、
自分ためだけに使う時間をキャンドルを通してお届けしています。
「頑張っている皆さんに、ホッとひと息つく時間」
がキャンドルなんです。
まとめ
北海道で、ソイキャンドルショップ:NorthCandlesを営むマミさん夫妻。お二人とも環境問題の視点でヴィーガン生活を送り、さらには環境にあまり負荷をかけないビジネスに取り組まれています。
ソイキャンドル、プラスチックフリーの包装、そしてワークショップなどでその魅力をどんどん伝える行動力がすごく魅力的でした。
また、NorthCandlesのマミさん夫妻はもともと千葉県で働いていて、その後北海道へ移住されています。そのきっかけは、「家族との時間」を大切にするため、ということでショップ立ち上げのヒストリーや夫婦での運営に関するお話もお伺いしています。
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「家族の時間」を大切にしたい。ソイキャンドルショップ「NorthCandles」スタートのきっかけ
癒しの香りとリラックスできる空間作りに、ソイキャンドルを選んでみてはいかがでしょうか?
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HP:
northcandles.jp
NorthCandles instagram / Facebook
北海道とカナダ出身の夫婦が作るハンドメイドキャンドル。
キャンドルは全て大豆由来のソイワックス100%使用しプラスチックフリー梱包。
1年前に北海道に移住し自宅兼工房でハンドメイドキャンドルを製作、販売中。忙しい1日の終わりにキャンドルの灯り香りで "ほっ”と一息ついていただけるような時間をお届けします。
ライター :
河原あい
管理栄養士/環境共生学(修士)環境に配慮した暮らし方のひとつとしてヴィーガン生活を送っている。現在株式会社アイクリエイトにてライター業務、SNS運用業務を行う。文章を通じて人々に心と体を豊かにして欲しいという思いで執筆活動中。