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2021年2月18日
台湾発の漢方ブランド「DAYLILY」小林百絵さんに聞く、漢方との出会い、愛されるブランド作りの秘密
台湾の魅力をもっと広めたい
漢方と聞くと、「体に良い」「健康的」「温まりそう」というイメージがありながらも、どこか手が出ない、そんなことはありませんか?
台湾発の漢方ブランド DAYLILY(
@daylily.tw
)は、そんなイメージを180度変えてくれるコンセプト。目を引くオレンジとおしゃれなパッケージ。そして何より美味しい漢方がここにあります。
DAYLILYの代表である小林百絵さんに、DAYLILYを立ち上げたきっかけや、その唯一無二なデザインの生まれたストーリーをお聞きしています。
Eriさんと出会い、漢方の魅力を知る
ーまずはじめに漢方に注目するようになったきっかけはなんですか?
小林:もともと、DAYLILYというブランドは私と台湾人のEri と一緒に始めたブランドです。彼女と出会ったのは大学院時代で、彼女は台湾からの留学生でした。その時に彼女から台湾の漢方の話を聞いたんです。普段彼女が飲んでいるものを学校に持ってきてくれて、それがとても興味深くて、台湾の漢方がどんなふうに生活に溶け込んでいるのか、どれだけ生活に取り入れられているのか教えてくれました。それで、「漢方って面白い」と思ったのがきっかけです。
ー実は私、DAYLILYの漢方を飲んだことがあります!今まで漢方って飲みにくいイメージがあったんですが、DAYLILYの漢方はどれも飲みやすくてびっくりしました。
小林:ありがとうございます!うれしいです。私も、最初にEri から漢方を教えてもらい、飲んでみたときに同じようにびっくりしました。漢方自体には、これまで興味はあったんですが、あまりにも馴染みがなくて敷居も高くて…これといった病気もあるわけではなかったので、なんとなく手が伸ばせなかったんです。
でも、Eri に教えてもらった、台湾のコンビニに売ってあるような、お湯で割って飲める漢方を飲んでみたらすごく美味しくて。そして体調もよくなるし、生理痛の緩和も体で感じたので、なんで手軽な漢方が日本にないんだろうと感じていました。
台湾では暮らしから体調を整えるのが日常
ー台湾ではみなさんの日常生活に馴染みのある身近なものになっているんですね
小林:日本人からしたら羨ましいなって思います。台湾の人は日常的なもので体をよくしよう、病気しないようにしようという考え方が多いんです。だから、コンビニで漢方を売っていたり、風邪ひきそうな時は屋台の漢方のスープを飲んだり、日常の一部に漢方があるんだなと思います。
ちなみに、漢方のシロップは台湾のメーカーさんと一緒に作っているものを販売しています。
ー台湾でスタートされたんですか?
小林:はい、お店自体は台湾が一店舗目で、そのお店を作るときのクラウドファンディングを日本でしています。その後、どんどん日本で展開して行きました。
ー台湾でこういうスタイルのお店はまだ珍しいんですか?
小林:台湾の人からしたら、漢方は日常的なものなので、私たちのようにおしゃれにしようとしているお店はあまりないですね。
一緒にブランドをやっているEri が、台湾のような漢方のあり方をもっとアジアの女性たちに広めたいという修士論文を書いていて、それを聞いたときにすごく面白いと思ったんです。それを修士論文だけで止めるのはモッタイナイ、なので一緒にやろうと声をかけました。
オレンジのデザインが生まれた理由
ーパッケージがおしゃれで魅力的なのですが、あのデザインはどうやって生まれたんですか?
小林:最初は私たち二人が好きなブランドをどんどん挙げていって、そのブランドをさらに分類して、よりどの方向性がいいのか相談して進めました。
あとは、漢方は年齢層がどうしても高くなってしまうイメージがあるので、そうではなくて私たちと同じくらいの世代の人たちに、どうしたら漢方を手にとってもらえるか、イメージボードを作って。それからデザインに関しては、以前他の仕事で一緒になった方ですごくぴったりだと思った方がいたので、その方に相談して、「こういうブランドが作りたい!」とひたすら話して、一緒にデザインを考えていきました。
漢方の伝統的な感じやアジア感を残しつつ、女性たちが手に取ったときに気分が上がって「漢方を始めてみたい」と思ってくれたり、生活の中でのお守りのような存在になって欲しいというイメージが反映されるようなデザインを作り上げていきました。
ー実際にデザインも素敵でシックだけど、台湾らしさや漢方らしさを感じていて、唯一無二のデザインな感じがします。
小林:最近新しいブランドがどんどん立ち上がっていますが、デザインがシンプルでフラットな、既視感のあるものが多い。わたしたちはお守りのような、かつ頼りたいと思ってもらえるようなイメージを持って欲しくて、そことはあえて反対の方向性でつくっています。
ーやっぱりオレンジが目を引くのですが、カラーの決め手はなんですか?
小林:ブランド名である「デイリリー」は漢方の花で、赤みがかかったオレンジ色のユリ科の花をさします。
台湾だと女性や娘を象徴する花です。そのデイリリーのオレンジを使うことにしました。白やパステルカラーなど他のアイデアもありましたが、やっぱりオレンジが一番グッと目を引きましたし、アジアという雰囲気と、私たちがやっていきたい「女性たちの気分と体温をあげていく」ということと合っているなと思ったんです。
確かに、オレンジの見た目は気分も体温も上がりそうなイメージですね!
ーパッケージフリーの展開もされているんですか?
小林:まだ始めたばかりですが、以前からやりたかったことでした。単純に環境にいいだけではなくて、DAYLILYが生活のルーティンの一部になったり、日常的に使ってもらうためにはパッケージフリーがすごく重要だと思っていて、今後どんどん増やしていきたいと思っています。
台湾ではそういうスタイルが多くて、自分の容器を漢方薬局に持っていって量り売りで購入して、家で飲まれています。それも素敵だなあと思っていたので、日本でも広めていきたいと思っています。
ーフェイスマスクも販売してありますね。
小林:台湾でも漢方のマスクや化粧品が沢山あって、すごくライフスタイルの一部になっているなと思いました。それに、台湾でフェイスマスクを使った時、すごく品質がよくて驚いたので、ぜひ作りたいと思いました。渡辺直美さんもお気に入りのリピートマスクです。
ー生活の中に台湾の要素がいくつも生まれる、そんな商品作りがとても魅力的です!
まとめ
台湾発の漢方ブランド「DAYLILY」の小林百絵さん。大学院時代に知り合った台湾人のEriさんと、漢方の魅力を広めるためにこだわり抜いたブランド作りをされています。
暮らしの中で、体調の変化に気付き、身近なものを使って改善していく。この自然な流れを日本で可能にするためにも、今後はDAYLILYさんの漢方が必需品になってきそうですね。
お店のHPはこちらから
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DAYLILY
今後もDAYLILYのプロダクトに目が離せません!
小林百絵
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1992年生まれ。北海道出身。慶應義塾大学大学院修了後、株式会社電通に入社。退社後、漢方薬剤師の父を持つ台湾人のEriと漢方のライフスタイルブランド〈DAYILY〉をはじめる。2018年に台北旗艦店を漢方薬局内に設立。日本では誠品生活日本橋店、大丸梅田店、有楽町マルイ店、渋谷ヒカリエ店に常設店を構えている。
ライター:
河原あい
管理栄養士/環境共生学(修士)環境に配慮した暮らし方のひとつとしてヴィーガン生活を送っている。現在株式会社アイクリエイトにてライター業務、SNS運用業務を行う。文章を通じて人々に心と体を豊かにして欲しいという思いで執筆活動中。