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2021年2月21日

漢方ブランド:DAYLILYの道のりと、新しいブランド価値の作り方

台湾発の漢方ブランド:DAYLILY(@daylily.tw )の代表である小林百絵さん。大学院時代に出会った台湾人のEriさんに漢方の魅力を教わり、今では多くの人に愛される漢方ブランドを作り上げています。

その中で、ブランドの立ち上げにはもちろん苦労も大変なこともあったんだとか。そこで今回は、DAYLILYというブランド作りの道のりと、ショップ店員やお客さんなど、お店に関わる全ての人「Sister(シスター)」たちとの、新しいブランド作りについてお話お伺いしています。

自分たちが楽しみながら計画を立てる



ー前回は、小林さんと漢方との出会いや、「DAYLILY」のパッケージとカラーが生まれたストーリーをお聞きしました。実際、DAYLILYを立ち上げるまではどうでしたか?

小林:周りの人から見るとすごい勢いで展開しているように見えているかもしれないですが、私たちからすると、とても時間がかかりましたし、苦労も多かったです。

ー台湾でお店を立ち上げると決めてから、オープンするまでどのくらい時間かかりましたか?

小林:まず、2016年末にEriにブランドを一緒に起ち上げようと話をして、そのときはまだ会社員だったので、終業後にいろいろ調べたり、土日で台湾へ行ったり、そんな生活を丸一年くらいしていました。働きながら計画を立てて準備をして、2017年末にクラウドファンディングを始めました。

ー仕事と両立しながら!それは強い意志がないと両立は難しいですよね…

小林:そこはもう楽しみながらやっていたので。仕事が終わってから二人でカフェに行って、話して、みたいな感じです。私たち二人が楽しみながら計画を立てていたので続けられていたんだと思います。

生活の一部としてのブランド作り



ーWebサイトを拝見しました!オウンドメディアでマガジンという記事も配信されていますね。ブランドが記事をあげるってなかなか珍しいなと思ったのですが、きっかけは何かありますか?

小林:DAYLILYは単にものを売るブランドではなく、ヘルシーな過ごし方やライフスタイルを発信していきたいと思っていたので、商品紹介だけでなく、台湾のことやヘルシーなライフスタイルを伝えるメディアもやっています。

ーそのメディアの記事はお二人が書かれているんですか?

小林:私たちも書いていますが、シスター(ショップの定員さん)や一般のライターさん、編集者さんにも入ってもらっています。

ーDAYLILYのメディアは台湾での暮らしや、他のお店の紹介もしているので読んでいて引き込まれます!

「お客さん」「スタッフ」からシスターへ

ーDAYLILYではショップスタッフやお客さんのことをシスターと呼ばれていますが、この「シスター」の由来は何ですか?

小林:「ブランドとお客さん」という関係が、これからどんどん変わってくるのでは?と思っていたんです。

大企業ではなくて、”個”が始めたブランドなので、一緒にブランドと育っていったり、対等な関係で関わり合える、そういった関係性でありたいと思いました。その中でお客さんと呼ぶのは違和感があって、なんと呼ぼうか考えていたとき、もともと私が通っていた学校がフランス系のミッションスクールで、「シスター」という言葉を使っていたんです。(正確には、フランス語でマ・スールと呼んでいました)

「シスター」って対等で親みがあって、フラットな感じがするのでいいなと思い、お客さんもショップスタッフもそう呼ぶことにしました。みんなにもっと「ブランドとの近さ」を感じてもらえるとうれしいです。

ー実際に店舗のスタッフやお客様と意見を交換することもありますか?

小林:お店のシスターたちはSlackを使って共有をしたり、お互い教えあったりしていたり、試作商品をフィードバッグするときもお店のメンバーだけでなく、一般のシスター(お客さん)にも入ってもらって、意見をいただきました。

最近考えているのは、フィードバックという形だけではなくて、それぞれのシスターが持っている今までの経験や思い出を逆に教えてもらうことも今後できたらいいなと思っています。その経験や素敵な思い出を共有することで、前向きに過ごしたり、挑戦できる人が増えるのではないかなと思うんです。例えば妊活。いつかは子供が欲しいけれど、不安で妊活に前向きになれないという人も実は多いかと思います。そのときに、これまでに出産や子育て経験のあるシスターから、子供といるとこんな素晴らしいことがあるや、私も同じ悩みを抱えていてこう解決したなど、様々な経験や思い出をシェアしてもらうことで、これから妊活する人が前向きに取り組みやすくなるのではないかと考えています。今後はそういったことも進めていきたいです。

ーきっといろんな世代の方やバックグランドもたれた方はたくさんいますもんね。

小林:今、DAYLILYのお店にきてくださるシスターは年齢層が幅広くて、20代から60代、それ以上の方まできてくださいますし、親子できてくださる方もいます。なので、その様々な世代の方々から経験や思い出などをいろいろ教えてもらいたいと思っています。

しっかりとコミュニケーションをとることが大切

ー今まで事業を始めて大変だったことや課題だったことはありますか?

小林:最初は何もわからなくて、何もできないことばかりでした。自分はなんでこんなに何もできないんだろうと思いました。今までチームで一緒に作り上げることをあまりしてこなかったので、なにをやってもうまくできないんです。私たちは、私とEriとアートディレクターの河ノの3人ではじめたのですが、お互い気持ちよく取り組めるようになるまでには時間がかかりました。

ーそういったことを乗り越えて今に至るまでにどうしましたか?

小林:まずお互いをちゃんと理解し合うこと、尊重すること。長い間やっていく中で相手の特徴を掴むこと。

ゼロから始めた会社は、最初は先行きが見えないし、なかなかうまくいかないし、みんなとても不安になってしまうんです。その不安や忙しさの中で、コミュニケーション不足になってしまいがち。相手を思いやることもできなくなってしまって、喧嘩をしてしまうことがよくありました。

初期はどうしてもそれが避けられないと思っています。なので、時間をかけて、少しずつ相手を理解して尊重することがとても大事だと感じました。

ー今後の目標や取り組みはありますか?

小林:最初は20・30代メインだったのと、そこまで商品数も多くなかったので、「冷え」「生理痛」のようなピンポイントでの商品展開でした。

なので今後は、初潮、月経、妊活、妊娠中、産後、閉経…など、女性のそれぞれのライフステージにあった商品やサービスを開発して、女性の一生と並走できるブランドにしていきたいと思っています。初潮が始まった時から閉経まで、それぞれのフェーズでDAYLILYがあるという状態を作りたいです。

ーまさに生活とDAYLILYが密接しているような関係性ですね…今後もどんどん新しい商品が展開されていくこと、楽しみにしています!

まとめ

台湾発の漢方ブランド:DAYLILY(@daylily.tw )、その代表である小林さんに、ブランド立ち上げからお客様との関係性の作り方など、お店づくりへのこだわりを教えていただきました。

DAYLILYに関わる人々を「シスター」と呼ぶ姿勢や、一緒に働く相手との環境づくり、そして台湾の魅力を広げたいという思い…そのどれもが温かみのある、まさにオレンジの似合うブランドだなとお話を聞いて感じました。

小林さんは、大学院時代に知り合った台湾人のEriさんに漢方の魅力を教えてもらったそう。そんな漢方との出会いや、パッケージ、コンセプトに込められた物語についてはこちらの記事でお伺いしています。

▶︎台湾発の漢方ブランド「DAYLILY」小林百絵さんに聞く、漢方との出会い、愛されるブランド作りの秘密

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▶︎DAYLILY

小林百絵 Instagram / Twitter

1992年生まれ。北海道出身。慶應義塾大学大学院修了後、株式会社電通に入社。退社後、漢方薬剤師の父を持つ台湾人のEriと漢方のライフスタイルブランド〈DAYLILY〉をはじめる。2018年に台北旗艦店を漢方薬局内に設立。日本では誠品生活日本橋店、大丸梅田店、有楽町マルイ店、渋谷ヒカリエ店に常設店を構えている。

ライター:河原あい
管理栄養士/環境共生学(修士)環境に配慮した暮らし方のひとつとしてヴィーガン生活を送っている。趣味の読書がきっかけで文章作りを修行するべく、大学在学中にライター活動をはじめる。文章を通じて人々に心と体を豊かにして欲しいという思いで執筆活動中。