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2021年3月15日

KOMBUCHA_SHIP:日本でコンブチャを始めたきっかけと日本らしさの生み出し方

埼玉県川口市の株式会社大泉工場で、コンブチャを製造・販売している、KOMBUCHA_SHIP(@kombuchaship )の製造・販売を行う石橋和典さん。



日本ではまだまだ珍しいコンブチャ:お茶の発酵飲料として、多くの人を魅了しています。1970年代に紅茶キノコとして流行したものの、その後過ぎ去ったコンブチャをなぜ、事業として展開しようとしたのか。そのきっかけやコンブチャ作りにかける思いをお伺いしています。

日本でコンブチャ作りを始めた理由

ーそもそもコンブチャとは、なんでしょうか?


石橋 : わかりやすくいうと、「お茶の発酵飲料」です。



大泉工場の場合、原料は緑茶と紅茶。お茶を大きなタンクに入れ、糖分を加えてあげます。そこに、酵母と酢酸菌を主体としたスコビー(菌のコロニー、集合体)をさらに加えることで、発酵させていく飲み物です。



昔は紅茶キノコという名前で1970年代に一度流行っています。今のコンブチャという名前はアメリカ発祥なんですよ。

ーなるほど!紅茶キノコという名前は聞いたことがありましたが…コンブチャは新しい発酵食品なのですね!


石橋:はい。発酵食品ということで、菌が生産する有機酸などによってお腹の調子を良くしてくれたり、代謝をあげて体調を良くしてくれるという効果が期待できます。


ーコンブチャが日本だとそこまで浸透していない中、取り組むきっかけになったのはなんですか?


石橋:社長が他の事業の視察をかねてLAに行き、オーガニックのスーパーマーケットを見て回っていました。その時に、KOMBUCHAと書かれたビンがたくさん並んでいたそうです。その時、「コンブチャ?それって、梅昆布茶のこと?」とパッと思ったのですが、なんでアメリカ人はこんなものを売っているの?と思って試しに飲んでみると、日本の梅昆布茶とは全く違うものだったそうです。



そんな時、本人も出張の疲れもあったので、コンブチャを飲んでみると、すごく体調が良くなって。ヘルシーで体から元気になるのに、なんで日本にないのだろうと思ったことをきっかけに、日本でも2016年からコンブチャの試作試験を始め、そこからステンレスの樽に詰めて、卸販売を始めたのが2018年です。



ーそれで、日本でも広めようということになったのですね。アメリカを始め海外ではメジャーな飲み物なのですか?


石橋:信じられないと思うかもしれませんが、今コンブチャは世界で1700億円の市場があると言われています。アメリカではコンブチャという言葉が一般化していて、ヨーグルトやケフィアといった言葉と並列して使われています。



スーパーにいくとヨーグルトコーナーよりも圧倒的に幅をとっていて、メーカーも200〜300社ほどあると言われています。



ーじゃあ日本では逆に少ないのが世界的には珍しいのですね…


石橋:外の人からは、「なぜアジア発祥のドリンクなのに、日本ではそこまで知られていないの?」「日本でコンブチャといっても勘違いされてしまうねという反応が多いですね。ちなみにイギリスやヨーロッパでも浸透していて、清涼飲料といえばコンブチャ、と言われています。

コンブチャの素材を全て国産にする


ー製造するにあたって、素材にこだわりはありますか?


石橋:すべて国産のものにこだわっています。いろんな酸味料・甘味料・香料を使うと思う企業も多いかと思うのですが、できればそういったものを使わず、ナチュラルなものを使うことにしています。



ナチュラル、という言葉にもこだわりを持っていて、そのもの自体がナチュラルであることもそうなのですが、栽培方法も、例えば有機栽培とか、JAS認証をとっていなくとも農薬を使っていない農家さんを探すなどもしています。



ーパッケージやコンセプトの企画へのこだわりも教えてください。



石橋:日本にあるコンブチャ工場がまだまだ少ないんです。そういった中で、日本のコンブチャ工場として、何ができるだろうと常に考えています。



素材を日本のものにこだわったのは、まだまだ親しみのないコンブチャを日本人に飲んでいただくため。そこから生まれたのがYUZU(柚子)やSHISO(紫蘇)のフレーバーです。みんなが一度は食べたことのある味、香りで親しみを持っていただきたい。逆に海外の人が来た時に、海外では体験できない味を楽しんでいただきたい、と思っています。



また、全国の取扱先とECサイトでボトルタイプが2021年1月15日から販売をはじめたので、自分たちのコンブチャがより身近な存在になってほしいです。


ラベルのデザインは、我々が柚子や紫蘇、などのイメージをみんなが手書きでいろんな形の線をかき、デザイナーさんに形として整えてもらっています。



「ひとり」や「ひとつ」で出来上がっていなくて、いろんな人や繋がりがあってパッケージができています。



ー日本でしか経験できないという風味が強みですね!


石橋:はい。海外のイベントで喜んでもらえるのは、柚子。冷凍や乾燥では届くけど、フレッシュな香りはなかなか海外で再現できないですね。農家さんから鮮度が高いものを、コンブチャを通して私たちが発信していく必要があると感じています。

ー生産者さんとの繋がりはどのように作られていますか?



石橋:調べて、お声掛けするということと、これまでのキャリアで培った繋がりを大切にしています。最終的には47都道府県のフレーバーを作りたいと思っていて、今後も多くの方と繋がりを持っていけたらいいですね。

発酵飲料ならではの難しさに挑戦する

ー事業を始める上で大変だったことはありますか?


石橋:まず、コンブチャを美味しく、正しく作ること。



1970年代にブームが起きたとに廃れてしまったのかというと、衛生管理が難しく、正しい発酵の判断ができない、そして終わりがわからないという問題があったんです。当時はご家庭で作るのがウリだったんです。



そんなコンブチャを事業として作る上で、①美味しい ②安全 ③健康効果がある、この3つを意識しています。そのためのレシピ作りや、日本の食品衛生法の基準に合わせるためにどうやって商品を作るか、時間がすごくかかりました。

ー確かに、菌の発酵の状態や終わりがわからない、衛生管理も難しいとなると、ご家庭では難しくなってしまいますね。



石橋:そうなんです。コンブチャをずっと発酵させ続けるとお酢になってしまい、飲み物としては美味しくないんですよね。いつも同じ発酵状態であるようにする必要があって、どう安定させるか。そこが一番難しかったです。



ー発酵の方法や管理方法はどこで学ばれたんですか?



石橋:手探りにはなりますが、現在、高崎健康福祉大学との共同研究でスコビー(菌株)の発酵における機能性や組成を調べて、今後の新しい商品開発へつなげる、ということもやっています。



ーなるほど、常に研究されているということですね。そして、気になっていたのですが、KOMBUCHA_SHIP(コンブチャシップ)という名前の由来はなんですか?



実は、SHIP(シップ)は船という意味ではなくて、スポーツマンシップやスキンシップといった「ヒト・モノ・コトの繋がり」といった意味なんです。そのサイクルを生み出していけるような飲料になって欲しい、そして私たちも挑戦し続けていきたいと思っています。



まとめ


埼玉県川口市で日本では珍しいコンブチャの製造・販売を行っているKOMBUCHA_SHIPの石橋さん。中国、ロシアの南部エリアが発祥と言われるドリンクなのに、知られていないのはモッタイナイ。そこで日本での認知度をどう上げるか、そして美味しさや健康効果をしっかりアピールできるものにするにはどうしたらいいのか、日々研究をされています。そのブランド作りのコンセプトも他のブランドとは違い、みんなで作る「仲間作り」を大切にされています。



今後もKOMBUCHA_SHIPの動きに注目です!



▶︎KOMBUCHA_SHIP HP

 

石橋和典(いしばし かずのり)


飲食業界で経験を積む。フレンチレストランなどで勤務しワイン・クラフトビールを扱い、”発酵”の楽しさに目覚める。その後、(株)大泉工場に入社し、現在は発酵スパークリングティー「KOMBUCHA_SHIP」の責任者として製造から販売まで統括している。



KOMBUCHA_SHIP(コンブチャ・シップ)


国産ナチュラルな原材料にこだわったKOMBUCHAブランドです。京都の宇治市にある有機栽培にこだわり続けた永田茶園の厳選された茶葉を使用。発酵由来の白ブドウや、洋梨の様なフルーティーな香りと発酵由来の旨味をお楽しみいただけます。日本で唯一の地球環境に配慮した非加熱製造のBrewery(醸造所)を完備。全国の飲食店・ホテルを中心に約70か所へ15リットルの樽でKOMBUCHA_SHIPを販売。2021年1月15日(金)から全国の取扱先店舗およびECサイトにてボトルタイプを販売。



Instagram:https://www.instagram.com/kombuchaship/


HP:https://www.kombuchaship.shop/