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2020年6月24日

ヴィーガンカフェで多様性のある街づくりを実現したい。大人気店「Fluunt KOFU(フルウント甲府)」を営む平野さんご夫妻



「ヴィーガンだけでなく地方の価値を高めたい」

未来のライフスタイルをつくるヒトとして今回ご紹介するのは、山梨で大人気のヴィーガン料理店「Fluunt KOFU(フルウント甲府)」を経営されている平野真吾さん、由布さんご夫妻。

もともと東京でフランス料理を学んでいる中でマクロビオティック・ヴィーガンと出会い、山梨の実家にて実践。体や心の変化でヴィーガンのもつ力に魅了され、今では料理を通じて多くの人から愛されるヴィーガン料理店を切り盛りしています。

ヴィーガンとは、SDGsの複数の目標を同時に解決するための生活スタイル。平野さんご夫妻は環境のための「ヴィーガン食」というだけではなく、多様性のある街づくりという想いを持ってお店を中心に活動をされています。

そんな今回は、お二人がヴィーガンと出会ったきっかけ、山梨での開業ヒストリーから継続力のお話を通じて、食と人と街づくりに対する考え方を教わりました。

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きっかけ:一度知ったら戻れない

平野由布 キッチンに立つ由布さん


ー元々、由布さんのほうが先にご実家で野菜を中心としたカフェをされていたとのことですが、お二人のヴィーガンとの出会いはなんだったのですか?


由布:もともと料理が好きで、15〜16年前ですが、東京でフランス料理の修行をしていました。修業時代に食材との付き合いかたや、東京での暮らしにモヤモヤを感じていました。そしたら「マクロビオティック」という考えかたに出会い、モヤモヤがスッキリして。そこでお店を辞め、農家をしている山梨の実家に戻って勉強をはじめました。


その後、環境のこと、動物愛護のことなど、ヴィーガンという思想をもった方々に出会い、影響を受けました。


私自身、現在はヴィーガンという生活スタイルではなく、ノンミートイーター(お肉類を食べない)という生活スタイルです。


ー真吾さんは、どうだったのですか?


真吾:結婚して食生活を共にするなかで、ヴィーガン食を食べるようになりました。結婚した当時は会社員だったので、1日に1食ヴィーガン食になることに、特に抵抗もありませんでした。


ただ、半年ごとにある健康診断で、いままで高かった中性脂肪の値がみるみる改善していき、結婚前から患っていた痛風が治るということが起きました。そこで、1日1食でもこんなに変わるのだ! と。


また私はアトピー持ちですが、出張などで数日外食が続くとすぐ肌が荒れるという逆の経験もして・・・、もう前の食生活には戻れないなと思いました。


お店をはじめてからは、自然と動物性のものを食べる機会が減ったと思っています。


由布:私自身はとくにはじめる前にカラダの不調がなかったので、大きな変化はなく、夫の変化はとても興味深かったです。


はじめかた:街づくりに関わるつもりが、オーナーになっていた!

ー真吾さんは、会社員からどうしてヴィーガンカフェをはじめることにしたのですか?


真吾:当時、甲府で民間主導のリノベーション事業があり、そこをお手伝いするつもりで手をあげたら、じつはそれが空き店舗のオーナーになるという話で・・・。カフェをはじめることになりました。


自分自身がヴィーガン食の良さを知っていたので、1人でも、男性でも気軽に入れるカジュアルなお店をやろうと思いました。


ー甲府に住んでいなかったのに、なぜに甲府を選ばれたのですか?


真吾:昔の甲府は若い人は出ていって人も少なく、空き店舗も多く、一部の専門家からは厳しい評価をされていました。反面、少しずつ空き店舗をリノベーションして若い人がお店を開くという流れができていて。


甲府をなんとかしようとしている人たちがいるということに、興味を持ったのがきっかけです。


ー料理の監修は由布さんが出来るけど、開店当初はお店が別。そのあたりはどうしたのですか?


由布:私は常にお店に来られるわけではないので、決まったメニューで回しやすいもの。また近隣の方がお昼休みにさっと食べられるものとしてべジバーガーからはじめました。そして、私1人ではじめたカフェの方が10周年の節目を機に実家を離れ、夫婦でFluuntをやっていく決心をして、私もこちらに加わることになりました。


つづけかた:ひたすらお客様の声をひろう

お店の大人気メニュー「フルウントボウル」


ー実際にお店をはじめてみて、いかがでしたか?


真吾:そもそも人通りが少なく、駐車場もないので、車で来られる方からも避けられてしまって、いかに知ってもらうかというのは課題でした。


ここ最近はないですが、開店当時はヴィーガンという言葉の知名度がなく、カフェだと思って入った後、メニューを見て帰ってしまう方もいました。 また、ヴィーガン=野菜を多く食べられるというイメージがあり、健康に気を使った料理が食べたいと思って来店された方から、「野菜をもっと食べた感覚がほしい」という声もいただきました。


それで、野菜を多く使ったブッタボウルならぬ「フルウントボウル」をメニューに加えました。今ではお店の一番人気メニューになっています。


フルウントボウルのように、お客様のニーズを聞いて、それに応えたメニューを出して、その反応を見て・・・ということをずっと繰り返してきました。


ヴィーガンの知名度をあげるだけでなく、甲府の街の価値をあげたい

ー知名度というのはどのように対策されたのですか?


真吾:最初のころはほぼ毎週末、いろいろなイベントに出店しました。そこでは、べジバーガーが普通のバーガーに見えることで、興味を持たれることが多かったです。まぁ「ニセモノ!」と言われたこともありますが・・・。


ボリューム満点のべジバーガーセット


ーいまは甲府の駅前で半年に一度「グリーンべジ甲府」を主催している平野さん。どうして自らイベントをはじめられたのですか?


真吾:べジのイベントを駅前で行っている街って、食に関心のある街としてアピールできて悪くないなと。そして甲府の方たちに、偶然だったとしてもべジフードを食べてもらうきっかけになればいいなと思っています。


イベントには東京や名古屋から人気店の方にもゲスト出店いただいて、そういうお店に行列が出来ているのを地元のお店の方に見てもらいたいと思っています。そこでべジに需要があることを知ってもらい、甲府のいろいろなお店でべジメニューが増えることが、私のゴールです。


由布:菜食主義やハラルなどいろいろな思想や宗教、また体質を持つ多様な人たちが一緒に食事をできる可能性が一番あるのが、ヴィーガン料理だと思います。実際、お店にも海外からのお客様が多く来られます。


真吾:甲府は宝石産業が盛んなことで、買い付けなどでインドの方も多く滞在しており、そういう方たちにも喜んでもらえますね。


今後、1品でもべジメニューを出すお店が増えれば、甲府は食の多様性にちゃんと目を向けている街ということになると思います。べジ、ヴィーガン自体の認知度をあげるだけでなく、ヴィーガン食が、食の多様性を通して甲府という街のブランドを上げていける活動ができればと思います。


おわりに

結婚生活の自然な流れで、自身の健康を通してヴィーガン食が持つチカラを感じた真吾さん。ひょんなことから空き店舗のオーナーになり、Fluuntがはじまりました。


知名度をあげるためにはじめた活動が広がり、今はお店だけではなく、甲府という街全体の未来を考えていました。実際に甲府に行ってみると、UターンやIターンなどで、古い店舗をリノベ―ションした飲食店をはじめた方が多く、街がこれからもっと変わっていく気配を感じました。


最近では、「プラントベースフード」という言葉がよく聞かれるようになり、大手の飲食店でもメニューが増えてきました。「多様な人たちが一緒に食事をできる可能性が一番あるのが、ヴィーガン料理」という由布さんの言葉があるように、多様性のある社会に向けて、ヴィーガン食、プラントベースフードについてもっと知りたいと思います。


平野さんご夫妻に聞く、ヴィーガン食のはじめかたも公開中です!


Fluunt KOFU(フルウント甲府)
山梨県甲府市中央1-1-7飯田ビル1F
現在は、ランチとテイクアウト・デリバリー営業中。
最新情報はお店HPでご確認ください。
Instagram @fluunt_kofu


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