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2020年8月21日

田上彩さんに聞く、自分のライフスタイルに合った発酵のはじめかた

今回、発酵について話しを伺ったのは、発酵人田上彩さん。

大量生産に疑問を感じ、自分でも何かゼロからイチを生み出せるようになりたいと、湘南で畑を始めた田上さん。畑を始める前はモデル、そして元ミスユニバースファイナリストという華やかな経歴をお持ちです。(その時のお話はこちらの記事をご覧ください)

自分で野菜をつくっていく中で、料理をすることに興味をもち、はじめたのが「発酵」です。千葉にある酒蔵の寺田本家が出している「発酵道」という本を読んだのがきっかけで畑をはじめました。

畑仕事をしていく中で、小さい種から植物がうまれ、育っていく循環に感動し、それらをいいカタチでカラダに取り入れる方法として「発酵」を選びました。

そしてそこには、自分のライフスタイルに合わせて、無理せず楽しく取り入れている田上さんの姿がありました。今回はそんな田上さんに、発酵初心者に向けた発酵の始めかたを聞きました。


家や人によって発酵後の味は異なる!

ワークショップの様子。

ー発酵は、どのように学ばれたのですか?

田上:畑を借りている発酵のご飯屋さん「へっころ谷」で今は働いているので、発酵の仕組みはそこで学びました。湘南はもちろん全国に発酵のコミュニティがあり、多様なジャンルの発酵家さん達がいるので、その方々に話を聞きに行ったりしています。


ー学んでいくうちに田上さんご自身も発酵のワークショップなどを開催されるようになったのですね。

田上:どうしたら生きているままの発酵食品をみんなとシェアできるかなと考えました。その時にちょうど友達にお願いされてやっていた味噌づくりが、今の形のワークショップになりました。

発酵って本当にさまざまな菌がいるんです。たとえば味噌を一緒につくっても、それぞれの家の中の微生物がその発酵食品を醸すので、家ごとに味が異なります。

空中だけでなく、私たちの手の常在菌も異なるので、手に塩を振り、手の上で混ぜて食べたら家族でも味が異なると思いますよ。

家でいろいろ発酵していくと、いい菌が空気中に増えていくといいます。

だから酒蔵などは、長年発酵物を醸しているので空中に、いい菌が豊富に存在していると言われています。

普段家でつくっている発酵物や環境によって味が変化するのが発酵の面白さですね。


猫タイプ? 犬タイプ? 自分スタイルの発酵のはじめかた

田上さんより。おいしい発酵料理の数々。

ー味噌づくりのワークショップはよく見るようになりましたね。おいしい味噌をつくるのであれば、いろいろ他にも家で発酵している方がよさそうですね。

田上:そうですね。発酵でも麹(醤油麹や塩麹など)、味噌、そしてぬか床あたりがよくあるものですが、手あたり次第全部やるのでなく、自分の性格にあったものから始めるのがいいと思います。

例えば、性格やライフスタイルが気まぐれで自由に暮らしたい「猫タイプ」の方は、つくって寝かせておける「味噌」「塩麹」「醤油麹」がおススメです。味噌はつくってあとは1年くらい寝かせるので、1年前の自分からの贈り物みたいですよね。

そして毎日家でコツコツできる「犬タイプ」の方は「ぬか床」が合っていると思います。

私自身は毎日家にはいられないので、ぬか床は何度も失敗して、また今チャレンジしています。

ーたしかに、ぬか床は興味があってもハードルが高いと思っていました。性格やライフスタイルによって最初につくるものを変えるのはいいですね!


発酵、最初につくるのは何がオススメ?

写真左から2人目の素敵な笑顔の田上彩さん。

ー田上さんが発酵生活をはじめて、何か変わったことはありますか?

田上:発酵をはじめて腸が整った気がします。そうすると、自然と思考が整ってきて、行動するときのエネルギーが自然と湧いてきますね。

そして種から植物を育てて、ごはんをおいしくいただくというのは、人間にとってとてもシンプルな幸せだと思うようなりました。

だから変に難しく考えたりせずに、シンプルに行動ができるようになったと思います。


ーカラダが整い、思考が整い、シンプルに行動できるようになるというのは、今の時代ではとても大切なことだと思います。発酵を暮らしに取り入れるにはどうしたらいいでしょうか?

田上:塩麹や醤油麹が一番簡単かと思います。例えば醤油麹なら、麹を買ってきて、普通の市販の醤油を入れ、1日1回混ぜて大体1週間で出来あがります。

私は発酵食品を常備してチーズの醤油漬けや、手づくり味噌を使った豆腐の味噌漬けなどをつくっています。

これらは保存食にも楽チンだしいいですよ。

あとは、やっぱり実際に畑の土に触れると、土の中の微生物にも触れるしいいと思います。私は新しい東京での暮らし方として、週末は畑で癒されるような、みんなが癒される自然豊かな場所をつくるのが夢です。


さいごに

私たちのカラダの中にも手の中にも、そして空気中にも存在する菌。その菌をよい状態に保つのが「発酵」です。

田上さんの話から、実際に自分の家で発酵により空気中の菌を育てること、そしてたまには自然の土に触れることの大切さを感じました。

やみくもに始めるのではなく、自分のライフスタイルにあわせて、まずは麹をつくり、保存食にもなる麹漬けから始めてみたいと思います。



田上彩
発酵人。湘南生まれ、湘南育ち。10代後半よりモデルとして活躍、ミスユニバースのファイナリストを経験。その後、無農薬の野菜づくりを始め、発酵食の世界へと造形を深めていく。味噌、甘酒、梅干しづくりなどのワークショップを開き、昔ながらの手仕事や発酵食を広める。ガールズマーケットやキッチンカーを使ったポップアップショップが若い女性たちの注目を集めている。太陽と海をこよなく愛するサーファーでもある。


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