【食品ロス削減へ】9月開催「未来をつくるブレスト会議」レポート
2023年9月19日、Plannersコミュニティ限定の企画会議「未来をつくるブレスト会議」をオンラインで開催しました! テーマは、「食品ロス削減へのアクション」。 国内の食品ロス量はここ10年で減少傾向にあり、食品ロスの認知度も高まってきています。しかし、2021年時点の食品ロス量は523トンにも及ぶと言われており(※)、依然として課題が残っているのも事実です。 ※農林水産庁:食品ロス量(令和3年度推計値)を公表 そんな中、食品ロスと飢餓の課題に取り組む国連WFPが実施する、SNS投稿が寄付になるキャンペーン「#ごちそうさまチャレンジ」が2023年10月に開催されます。 そこで今回の「未来をつくるブレスト会議」では、そんな「#ごちそうさまチャレンジ」をより多くの方へひろげていくため、学生団体やPlannersメンバーが集まりアイデアを出し合いました。
未来をつくるブレスト会議とは
未来をつくるブレスト会議とは、社会課題の解決に向けて行動する人が集まるコミュニティ「Planners」が開催する企画会議です。
社会課題を自分ごととして捉え、メンバー同士で学びあいながら、サステナビリティプロジェクトのアイデアを出し合い、プロジェクト化を目指しています。
【開催概要】
・開催日時:9月19日 20:00-21:00
・開催場所:オンライン(Zoom)
・参加費:無料
・参加人数:8~12人(2~3グループ)
・参加資格:Plannersコミュニティメンバー
・運営団体:Planners
参加者同士の交流、学びの場にも
イベントは、参加メンバーの自己紹介からはじまりました。
今回企画会議には、6つの学生団体から8名、Plannersメンバーから1名の、合計8名の方にご参加いただきました!(運営メンバーも合わせると合計13名)
*参加メンバー(敬称略・順不同)
・Sea Hope(学生団体)
・KAKEHASHI(学生団体)
・長崎大学魚料理研究会(学生団体)
・towa(学生団体)
・ししのこプロジェクト(学生団体)
・NAMIMATI(学生団体)
・姜 淑伊(料理研究家)
自己紹介のあとは、このあとブレストする際の事前情報の共有として、取り組む課題である食品ロスや飢餓の問題、#ごちそうさまチャレンジに関する情報共有が行われました。
学生団体ならではの学校を巻き込むアイデア
自己紹介と事前共有が終わったら、いざグループセッション!
今回は、4人×3チーム(A班・B班・C班)に分かれて、「#ごちそうさまチャレンジ」を広めるためのアイデアを出し合いました。
A班の論点となったのは、「オフラインとオンライン、どこから広げるか」という点です。
SNSを通した拡散が当たり前のいまだからこそ、オフラインのイベントを起点にして参加者を巻き込み、その人たちから輪を広げていく方向が良いのではないか、ということで意見が合致し、その方向で検討することに。
オフラインイベントとして、野菜の捨ててしまう皮の部分の利活用を考える料理会や学校全体を巻き込むトークイベントの企画など、学生団体ならではのアイデアも出ました。
学校というコミュニティ単位で巻き込むことができれば、オフラインを起点としたより大きな輪の広がりを実現できるかもしれません。
課題を分解し、アイデアが生まれる
B班は、長崎大学魚料理研究会のメンバーさんが参加していたこともあり、「未利用魚の利活用」という視点と食品ロス課題の約半分をしめる「家庭における食品ロス」という2つの視点で議論が展開されました。
未利用魚とは、市場に出回らずに利用されない魚のことで、食品ロスの課題と密接に関わっています。食べられるが見た目や匂いの問題で利用されない魚を利用していくために、魚捌く系YouTuberや老若男女に人気の大手寿司チェーンとコラボすることで、認知拡大を目指すなどのアイデアが出ました。
また、食品ロス量の半分が家庭から出ていることから、大手食品会社が公開している料理レシピにごちそうさまチャレンジを掲載させてもらい、そこからチャレンジに参加してもらう動線をつくるというアイデアも。
未利用魚の課題や家庭の食品ロスなど、課題を小さく分解することで解決に向けたより具体的なアイデアが出てきました。
本来の目的を忘れずに、どう関心のない人へ広げるか
最後に、筆者もブレストに参加したC班です。論点となったのは、どうやって社会課題へ関心のない人へ今回のキャンペーンを広げることができるか。
#ごちそうさまチャレンジは、料理を食べ切った写真や食材を使い切った写真などをSNSで投稿することで寄付になるキャンペーンですが、投稿する方への社会的インセンティブ以外のメリットがあまりありません。
社会課題に関心の強い人は参加しますが、それ以外の方が参加する動機がないというプロジェクトの課題をどう解決するか、という点で議論が展開されました。
一人暮らしの方に向けた未利用魚が食べられる魚料理自販機というアイデアを起点に、どうやったら購入後にSNSで投稿してくれるのかをブレストしていく中で、写真を撮りたくなるパッケージにする、自販機にカメラをつけてプリクラみたいにその場で撮影できる、食ロスクイズに答えると魚がもらえる、などエンタメ要素を取り入れたアイデアが出ました。
また、別視点で「ごちそうさまリレー」といった形で、仲の良い人同士でSNS上でメンションしあいながら投稿をつないでいく、という拡散アイデアも。
そんな中、エンタメ要素を入れて拡散を促す際に、本来の目的を忘れて拡散だけがひとり歩きするのはよくないという指摘もあり、拡散と目的の両立が課題として残りました。
参加者いただいた方の感想
今回の「未来をつくるブレスト会議」へ参加いただいた方から感想を頂きましたので、一部掲載させて頂きます。
・初めて参加させていただきましたが、皆さんの意識・意欲が大変高くて刺激になりました!すごいですね!娘のこともあたたかく見守ってくださり大変感謝ですm ありがとうございます。
・普段こうやって、似た志を持った他団体と交流する機会が少ないため、このような機会をいただけて光栄でした。頭を柔らかくして、たくさんアイデアを出す事が本当に楽しかったです。ありがとうございました。
未来のプロジェクトがここから生まれる
2023年8月にPlannersがリニューアルしてから、はじめてのコミュニティイベントとして開催した「未来をつくるブレスト会議」。
今回は学生団体のメンバーさんを中心にご参加いただいたこともあり、学生ならではのアイデアや団体で取り組む課題と絡めたアイデアが多くでました!
筆者自身、企画会議に参加することも初めてで、学生さんとお話しする機会も少ないので、学生さんの意識の高さや主体性、柔軟な発想にはただただ驚くばかりでした。
未来をつくるブレスト会議は、今後もPlannersコミュニティで開催していきます。
メンバーのみなさんとアイデアを出し合い、社会課題を解決していくためのプロジェクトを、ここから本気で生んでいければと考えています。
興味のある方は、ぜひPlannersへ参加(無料)してみてください!
執筆:野田