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使用済みの食用油で100%自家発電!地産地消のイルミネーション『目黒川みんなのイルミネーション2023』を開催!

東京都の品川区にある目黒川といえば、春先の桜並木が有名ですが、地域の取り組みで冬の桜®が満開になることをご存知ですか? 2023年11月10日(金)から2024年1月8日(月・祝)まで、開催エリア周辺で回収した使用済みの食用油を活用し、100%エネルギーの地産地消を実現した『目黒川みんなのイルミネーション2023』が開催されています。 2010年に初めて開催された本イベントでは、使い終わった食用油をアップサイクルし、エネルギーとして再利用する「エネルギーの地産地消」の実践を通じて、地域のサーキュラーエコノミーを牽引しています。昨今の電力不足を考慮し、「ひと・地域・企業」および自治体が一体となって「エネルギーの地産地消」を実現する重要性を訴える一方で、その大切さや意義を広く共有するための活動も進めています。 地域を巻き込んで、地産地消のイルミネーションを実現している本イベントにPlannersも注目しています。 今回の記事では、当プログラムが取り組む課題や具体的な内容、プログラム企画のポイントについて、Plannersメンバーの小林が紹介します。

みんなで作り上げる都内唯一の地産地消のイルミネーション

2010年にスタートした『目黒川みんなのイルミネーション』は、地域のご家庭や飲食店から提供された使用済みの食用油をバイオディーゼル燃料にアップサイクルし、100%自家発電でイルミネーションを点灯する取り組みを実現しました。

この地域参加型のアクションによって「エネルギーの地産地消」を具現化し、国内外から注目を浴びています。企業や家庭の協力を通じ、サーキュラーエコノミーの概念を拡充し、電力不足に対する新しい視点を提供している、素晴らしいイベントです。

使い終わった食用油を、地域と企業と自治体の協力で再生可能な資源へ

近年、再生可能エネルギーとして注目を集めている“使用済みの食用油”。 以前は捨てることが当たり前とされていましたが、廃棄を前提としない“サーキュラーエコノミー”の実現可能性に、いち早く着目したことから『目黒川みんなのイルミネーション』が誕生しました。

以降、毎年多くの企業・家庭の協力もあり、その輪は年々広がっています。今年も冬の桜®を満開にし、イルミネーションを楽しんでもらうとともに、使い終わった食用油を再生可能な資源としてより多くの人に知ってもらうため、アップサイクルの輪が広がるように取り組まれています。

また今年初の試みで、品川区立五反田ふれあい水辺広場に「みんなのアップサイクルスポット」として、家庭で使い終わった食用油を自らの手で持ち込める回収拠点を11月10日の点灯初日限定で設置しました。自ら持ち込んでいただくことで、地域住民とのつながりを強化し、「自分ごと」として考えるきっかけを作ることで、より本取り組みへの理解を深めてもらうことを目的として実施したそうです。

当日は、家庭で使い終わった食用油を持参した子どもから「イルミネーションの点灯に、自分も協力していると思うとうれしい」という感想や、社員食堂の使用済み食用油を持参した地域企業に勤務している参加者からは「会社のみんなに ”参加したよ!” と話したくて来た」といった感想があったそうです。
目黒川みんなのイルミネーション実行委員会事務局からは、「会話も弾み、新しいつながりも生まれ、イルミネーションに対するあたたかい思いを共有する良い機会とりました」とコメントをいただきました。

冬の風物詩として親しまれているイルミネーションを楽しむだけではなく、使用済みの食用油を活用することで地域の方々との結びつきや協力が生まれ、まさにみんなでともに築き上げる素敵な参加型のイベントとなっていますね。

みんなでつくり上げる未来

本イベントのように、個人や企業、自治体など、さまざまなプレイヤーが一丸となり、協力・共創することで、より多くの社会課題に立ち向かう力が生まれると思っています。

当メディアを運営するPlannersでは、よりよい未来をみなさんと一緒につくるため、課題解決のために企画会議などを実施し、アクションにつなげる準備を進めています。みんなでつながるコミュニティ「Planners」に参加してみませんか?

執筆:小林
編集:内山

参考資料

・ 目黒川みんなのイルミネーション:
https://www.minna-no-illumi.com/