ホタテ貝殻が、人と地球を守るために生まれ変わる!環境配慮型ヘルメット「HOTAMET」とは。
春から秋にかけて、長く楽しめる北海道の名産「ホタテ」ですが、食べ終わった後の貝殻が地域の社会課題となっていることをご存じですか? 地上保管による環境への影響、堆積場所の確保など、食べた後の処理が問題となっているホタテの貝殻ですが、東大阪のプラスチックメーカーの甲子化学工業株式会社 が、廃棄されるはずだったホタテ貝殻を素材としたヘルメットを製品化されました。 フードデリバリーサービス「Wolt」がドライバーのヘルメットとして導入することも決定した、今注目のHOTAMETのポイントを、日頃からサステナビリティプロジェクトの企画・実行をおこなうPlannersメンバーの嶋北が紹介していきます。
人と地球を守るホタテの貝殻
1969年創業の東大阪にあるプラスチックメーカー甲子化学工業株式会社 では、石油由来プラスチックを活用する企業の責務として「プラスチックの良さ、悪さを理解し、社会に良い影響を与える」活動を積極的に行っており、すぐに取り組める環境保護活動としてリサイクル推進に着目しています。
今回同社が注目したのは、水産系廃棄物として年間約4万トンも発生しているホタテの貝殻。同社はホタテの貝殻も活用できるのではないかということで、自然の仕組みを技術開発に活かすバイオミミクリーに基づいた製品開発に着手しました。貝殻を素材の一部に取り入れ、貝殻の本来の役割である「外敵から身を守ること」から着想を得て、ヘルメットの製品化へとつなげたのです。
漁作業、防災、作業用、自転車など、様々な用途で活用が可能で、サステナブルなアクションに取り組むヘルシンキを拠点にフードデリバリーサービスを展開する「Wolt」と共鳴し、配達ドライバーのヘルメットとして導入することも決定しました。
貝殻を優秀な資源としてアップサイクル
これまで外敵から身を守ってきた貝殻が、人と地球を守るために生まれ変わっていく様がとても興味深いですね。今回、素材に貝殻を取り入れただけでなく、ヘルメットのデザインに貝を模倣した特殊なリブ構造が施されています。そうしたことで、少ない素材使用料でありながら、約30%も耐久性が向上したと報告されています。
単なる貝殻のアップサイクルでなく、プラスチックに代わる優秀な素材として見事に生まれ変わりました!
ごみの概念がない社会を目指して
当メディアを運営するPlannersでも、ごみゼロに取り組んでいます。
自社で毎年運営している「530ACTION」の取り組みや、ごみの学校の寺井正幸さんと共に「廃棄から循環の仕組みの実現をサポート ごみゼロプロジェクト」も始動します。
社会課題解決のため行動する人がつながることで、個々では生み出せなかった価値をうみ、社会とつながっていくことで、よりインパクトのあるプロジェクトを生んでいけると信じています。興味のある方は、ぜひ「Planners」をご覧ください!
Plannersと一緒に、廃棄削減・ごみゼロのためのアクションをしていきませんか?
執筆:嶋北
編集:内山
参考資料
HOTAMET発表プレスリリース│PRTIMES:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000005.000111340.html