CASE

災害時のトイレ問題をアートで解決する【おしゃれすぎる防災トイレ】

この度の能登半島地震により被災された皆様、ならびにそのご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げます。皆様の安全と被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。 いつどこで起こるかわからない災害。 災害が発生すると、上下水道が止まり、水洗トイレが使用できなくなるため、避難所ではトイレの確保が困難になります。避難所のトイレ不足により、健康被害も起きています。 過去の自然災害でも同様にトイレ不足が困難になりました。そこで、災害時のトイレ問題をアートの力とともに解決している「sonae 備絵」プロジェクトが立ち上がりました。 Plannersでは、このように日常に溶け込むアイテムで防災意識を向上させるという取り組みに共感し、詳しく紹介します。

避難所で困ること1位はトイレ。災害時のトイレの問題

災害時に上下水道が止まってしまうと、水洗トイレが使用できなくなります。

そのため、避難所では多くの人が少ないトイレを共有せざるを得ない状況になり、避難者にとってはトイレの確保が大きな課題となっています。

実際、過去の災害では仮設トイレの配置に数日を要するケースもあります。

丸1日トイレを我慢せざるを得ず、不安や恐怖、さらに生理現象を我慢しなければならないことで大きなストレスを感じる方もいます。

「災害時の避難所に関する調査」【n=500】では、「Q3. あなたが避難所で過ごす中で困ったことについてあてはまるものをすべてお答えください」という質問に対して、「トイレ(297人・59.4%)」が最も多い回答となり、さらに「トイレ」で困ったことを尋ねた質問では、「トイレの数が少ない(242人・48.4%)」という回答が最多となりました。一度にたくさんの避難者を受け入れる避難所では、トイレの数不足が問題になっているようです。2位には「清潔でない(37.2%)」が続き、他にも、女性や高齢者への配慮がないことにも困った人が多かったという声もありました。

このように災害時のトイレには、さまざまな問題があることがわかります。

出典:株式会社ネオマーケティング ~避難所での宿泊経験者500人に聞く「災害時の避難所に関する調査」~

日常では素敵なアートになる防災トイレ

そんな災害時のトイレ問題を解決するべく、被災した経験のあるメンバーが立ち上げたプロジェクト「sonae備絵」。災害時に向けて備えたい簡易トイレをコンパクトに収納しながらも、壁に飾るアートとしても楽しむことができます。絵画の枠に、いざというときに活用できる「災害時トイレキット」30回分がスリムに収納されています。30回分というのは1人での使用の場合6日分程度に相当します。

日頃はリビングなどに飾るお気に入りの絵画として楽しみながら、非常時には防災グッズとして活用できるのが大きな特徴です。まだまだ認知されていないトイレへの備えの必要性をより多くの方に知っていただくために、影響力のあるアーティストの作品を揃えているそうです。

日常から楽しくお家に飾ることができる絵が災害時にも活用できる、まさにフェーズフリーなアイテムで、本当に素敵な取り組みだと思います。

「防災」を誰もが当たり前にする社会を目指し共創する

当メディアを運営するPlannersでも、防災をもっと多くの人に広めるために楽しく伝えていけるようなプロジェクトを行っています。

さまざまな社会課題に取り組む、産官学の方々やメディアなどが手をとり、​防災をポジティブで楽しいものへとシフトする「アタラシイ防災」をつくるプロジェクト。

第1回目の取り組みとして、2月25日(日) に東京・北千住マルイにてイベントを開催予定です。詳細が決まり次第公開いたします。

Plannersと一緒に、アタラシイ防災を広げるためのアクションをしていきませんか?

執筆:藤井

参考資料

本格的なアートピースとして日常に溶け込む、画期的な災害時簡易トイレ “アートとして楽しめる防災トイレ『sonae 備絵』新発売

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000002.000058877.html

約半数が「トイレの少なさ」に困った、災害時の避難所調査

https://magazine.sbiaruhi.co.jp/0000-3018/