CASE

親子で楽しく、食品ロス削減に取り組めるプログラム「もぐもぐチャレンジ」

本来食べられるのに捨てられる食品のことを指す、「食品ロス」。 日本では年間523万トン、つまり日本人の1人当たり1年間で約42kg(※1)もの食品ロスが発生していることをご存知ですか? これは日本人1人当たりがお茶碗1杯分のご飯を毎日捨てているのと近い量になります。 そんな中、株式会社アッシェは『おいしく、楽しく、食品ロス削減』をコンセプトに掲げて、オリジナルキャラクター「もぐにぃ」を中心として、賞味・消費期限の近い食品の廃棄を減らすための「もぐもぐチャレンジ」をはじめ、主に子どもを対象とした食育イベントの実施、自治体との協働イベントなどを展開しています。 キャラクターで未来世代を巻き込み、楽しく社会課題解決に向き合う取り組みに、私たちPlannersも注目しています。 そこで今回の記事では、当プロジェクトが取り組む課題や具体的な内容、取り組みのポイントについて、Plannersの内山が紹介します。 (※1)参照:農水省 令和3年度推計値

全国のスーパー約300店舗で実施されている「もぐもぐチャレンジ」

もぐもぐチャレンジ」は、賞味・消費期限が近い商品に貼られた「もぐもぐシール」を集めることで、寄付や抽選に参加することができる、消費者参加型の社会貢献プログラムです。

シールを集めること自体を楽しめて、気づけば食品ロス削減につながっているということを目指しており、集められた「もぐもぐシール」を1枚=1円分として子ども食堂やフードバングなどへの寄付、また実施店舗のある地域を中心として各地の自治体と連携し、子どもたちに向けた食育活動も展開されています。

 

このプログラムを企画・実施しているのは、高知県のマーケティング会社・株式会社アッシェ。恵方巻の廃棄問題の社会課題に着目し、地元スーパーへのマーケティングに関する提案のためにアイデアをつくり始めたのが、プログラム誕生のきっかけです。

毎日のように足を運ぶスーパーマーケットでさまざまなお客様が気軽に参加でき、食品ロス問題を自分ゴト化してもらえるような活動にできれば、一過性ではない継続的な活動となり、大きな効果を描けるのではないか。そう考え、お客様もお店で働くスタッフも、楽しみながら食品ロスをなくしてゆけるプログラムを検討されました。

▲スーパーに提案するためのアイデア出しの様子

 

そこで生まれたのが、オリジナルキャラクター「もぐにぃ」です。
「食品ロスをなくすためにきらきら星からやってきた、食べることが大好きな妖精」で、キャラクターを中心とした取り組みにすることで、お子様連れのファミリー層を中心に参加されるようになりました。シール集めは子どもからご年配の方まで誰でも楽しく参加でき、気が付いたら食品ロス削減に貢献しているという気軽さがうけ、「すばらしい取り組み」「かわいい」「押しつけがましくないところがいい」といった評価の声が集まり、試験的に1店舗でスタートした本プログラムでしたが、2023年8月時点でおよそ300店舗で実施されるまでに活動の輪が広がっています。

 

家庭での食品ロス削減促進にも活動を展開

さらに、スーパーマーケットでの「もぐもぐチャレンジ」の展開と並行して、自治体と連携した食育活動も実施。

2021年に高知県の四万十町とSDGs推進に向けた連携協定を締結し、食品ロス削減事業の産官学連携モデルとして、小学校や幼稚園での食育授業や食育イベント、食育教材の開発・配布など、さまざまな協業プロジェクトを実施。

また、2023年には大阪府交野市にあるこども園でもぐにぃが登場して、食育に関する絵本の読み聞かせや、もぐにぃと一緒に踊るオリジナルダンスを園児たちと共に楽しむ食育イベントを実施。実施後は、近隣の「もぐもぐチャレンジ」実施店舗への「もぐもぐチャレンジ」に関する問い合わせが増えたそうです。

キャラクターをアイコンとして立てることで、子どもたちをはじめとした未来世代、そして一緒に買い物をする親世代を巻き込むことができるこの取り組み。押し付けではなく「楽しみながら」食品ロス削除に貢献でき、さらに商品を販売するスーパーマーケット側も気軽に導入できる、素晴らしい取り組みです。

 

Plannersとしてできること

当メディアを運営するPlannersでも、食品ロス削減やゼロウェイストは重要なテーマとして、国連WFP協会による「#ごちそうさまチャレンジ」キャンペーンの広報活動の一部サポートや、ごみの概念のない社会を目指す「530ACTION」に取り組んでいます。

また、未来世代にも着目し、未来世代とともにつくる企業のサステナビリティアクションのスコアリングや、誰にでも伝わりやすいサステナビリティレポート作成をサポートするプロジェクトも進行しています。

食品ロスをなくすためには、まず私たち1人1人の心がけや実際にアクションをすることが非常に大切です。食品ロスを含む社会課題解決に向けて、取り組む企業や団体、個人をPlannersでは募集しています。

Plannersと一緒に、食の社会課題解決のためのアクションをしてみませんか?
興味のある方は、ぜひごお問い合わせよりご連絡ください。

執筆:内山
編集:藤井

 

参考サイト