CASE

ねぶた祭の廃材をアップサイクル!クリエイターの力で社会課題解決を目指す

「青森ねぶた祭」は、青森市で毎年8月に行われる東北三大祭の一つで、1980年に国の重要無形民俗文化財に指定された伝統ある祭です。毎年20数台もの大型ねぶたが市内を練り歩き、200万人を超える人出でにぎわいます。

しかし、人口減少とともにねぶた師の担い手も少なくなっています。

そして時間と手間暇をかけてつくり上げたねぶたは、6日間にわたって行われた祭の後、引き取られるもの以外は解体し、廃棄されている現状があります。

そんな社会課題の解決を目指し、日本最大のハンドメイドマーケットプレイス「Creema」が日本の祭×Creema アップサイクルプロジェクトを実施。伝統的な祭で生じる廃材をクリエイターの手によって新たな価値へと変え、サステナブルな未来を築くことを目指す取り組みとして、Plannersも注目しています。

伝統的な祭の廃材に新たな命を吹き込むプロジェクト

「日本の祭×Creema アップサイクルプロジェクト」は、青森ねぶた祭とのコラボレーションを皮切りに、日本各地で親しまれる伝統的な祭で生じる廃材を、クリエイターが確かな技術と創造力で日常的に使うことのできるアイテムとして、新たな命を吹き込む企画です。

本取り組みを通し、Creemaならではのものづくりを通した新しい視点から日本各地の祭の魅力を届けるとともに、廃棄問題における課題解決として、伝統ある祭がサステナブルな形で未来へと受け継がれていくことを目指しています。

クリエイターによる廃材活用で課題解決へ

今回のプロジェクトの第1弾として、「青森ねぶた祭」で廃棄されていたねぶたの和紙を活用して、クリエイターによる24点のアップサイクル作品が誕生しました。

完成した作品はCreema限定でオンライン販売されています。

また、青森のアンテナショップ「AoMoLink(アオモリンク)赤坂(東京・赤坂)」、2024年の「青森ねぶた祭」、そして日本最大級・クリエイターの祭典「ハンドメイドインジャパンフェス(東京ビッグサイト)」でも展示されます。

このように、本プロジェクトはアップサイクル作品として販売することで、伝統的な祭で使用されたアイテムが日常で使えるアイテムに生まれ変わることで、祭の伝統をより多くの人に伝えると同時に、廃材の削減にも寄与するという2つの社会課題を同時に解決できる取り組みです。

日本の伝統的な祭についてクリエイターの作品の力で広く知ってもらいつつ、廃棄に関する問題も解決できるという点で非常に参考になる事例ですね。

廃棄されていた“ねぶた”の和紙を用いたアップサイクル作品(一部抜粋)

スマホケース「ねぶたの息吹」
色とりどりの青森ねぶたの和紙を、日本の伝統技法「金継ぎ」を連想させるデザインで繋ぎ合わせたスマートフォンケースです。

和紙猫のランプ「NEBUNEKOのAKARI」
土佐和紙で作られた猫のランプにねぶたの和紙を羽織のように組み合わせました。とても魅力的な柄のねぶたの和紙をカットし、モザイク柄の羽織りに。

ねぶた和紙のモザイクピアス
色とりどりのねぶた和紙をモザイク状に並べました。色と色の間から覗くゴールドカラーのヴィーガンレザーがアクセントです。

はなもっこ 置時計
漆器の産地として長い歴史を持つ、石川県加賀山中の「ろくろ引き」の技法で作られた、ケヤキの温かみのある時計。文字盤に貼られた青森ねぶたの和紙が美しい置時計です。

「ごみ」の概念がない社会を目指し共創する

当メディアを運営するPlannersでも、ごみの概念のない社会を目指し、「530ACTION」をはじめとした、さまざまなサステナビリティプロジェクトに取り組んでいます。

現在は、専門家である「ごみの学校」主宰の寺井正幸さんとコラボレーションすることで、廃棄から循環の仕組みの実現をサポートする「ごみゼロプロジェクト」を始動し、企業の廃棄物の調査分析からアップサイクルの商品化までサポートを行っています。

Planners」と一緒に、ごみ削減のためのアクションをしていきませんか?

執筆:藤井

編集:内山

参考資料

株式会社クリーマ プレスリリース

https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000215.000018086.html