REPORT

都心で農を体験!不要なスーツケースをプランターへ再活用「MOBILE FARM(動く畑)」ワークショップ参加レポート

「東京の食と農の未来」をテーマに、現代の東京から粋で農的な生活文化を提案するイベント「TOKYO ART FARM」。UNIVERSITY of CREATIVITY、Tokyo Urban Farmingが、 2023年9月23日から11月5日まで、東京駅にて開催しています。中でも、注目コンテンツの1つでもある不要スーツケースを活用してプランターをつくる「MOBILE FARM」ワークショップにPlanners運営メンバーの藤井が参加しました。

押し入れに眠る旅の記憶が詰まったスーツケース

2023年9月23日から11月5日まで開催している「TOKYO ART FARM」
イベント会場となる東京駅は、「旅の出発点・終着点」。

旅の記憶が詰まったスーツケースもいつしか買い換え、みなさんの家の押し入れにも眠っているものがありませんか?
それらの多くにはプラスチックやアルミなど多様な素材が使われており、分解・廃棄にも手間がかかります。そこで、不要になったスーツケースやキャリーケースを加工し、プランターとして生まれ変わらせるワークショップ「MOBILE FARM」を、UNIVERSITY of CREATIVITYTokyo Urban Farmingが開催しました。

【開催概要】
・ワークショップ名:「MOBILE FARM」
・開催日時:9月23日 (土)10:00〜15:00
・開催場所:東京駅
・参加費:無料

思い出を振り返りながらの作業

友人が小学生から使用していたキャリーケースを「傷がついていて、もう使用しないから」と譲り受け、その友人とともにワークショップに参加しました。

まず、カッターを使用し、スーツケースの内張りを切り取ります。

次に、ペンチなどを使用しながらプランターにするための開口部をカットします。

作業をしながら、このスーツケースを持って中学高校時代に友人と旅行に行ったことや、友人の妹も受け継いで使用していたことなど思い出話に花が咲きました。

ワークショップを物と向き合う機会とできることも醍醐味の一つで、
物を大事にして長く使う大切さを改めて感じました。

実際に作業をしてみると、道具が揃っていれば意外にも簡単で、
あっという間に空っぽのスーツケースが完成しました!
普段はスーツケースをカットすることなどないので、とても新鮮な気持ちでした。

 

都心のベランダでも楽しむことができる「動く畑」

空っぽになったキャリーケースの中には、主催者のこだわりで一般の方に寄付していただいた家庭で余ったコンポストと栄養分がある土を混ぜ合わせた「土」を入れました。
土を触らせていただきましたが、ふかふかで温かかったです。

まだまだ栄養がある食べ物の切れ端を捨てるのはもったいないですよね。
それを次の花や野菜などの植物に届けて循環させていくことが大切だと説明を受けました。

そんなたくさんの栄養を蓄えた土に、エスビー食品株式会社さんの協賛で、提供いただいた苗を植えます。私の家にはベランダしかないのですが、スーツケースだとベランダでも育てることができるので、都内でも畑を持つことができるとワクワクします。

「動く畑」でアートも楽しむ

本ワークショップは、最後にスーツケースに「東京の食と農の未来」を感じさせるメッセージをペイントして完成となります。
筆者は植えた苗にゆっくり育っていいんだよ〜という想いを込めて、「Slow is Beautiful」とペイントしました。これで世界でたったひとつのプランターが完成です!

完成したスーツケースは、2023年9月23日から11月5日まで開催している
「TOKYO ART FARM」の期間中、東京駅に展示されており、11月5日のイベント最終日に迎えにいく仕組みになっています。

「TOKYO ART FARM」では、「MOBILE FARM」の他にも、「LONG TABLE」での食べられるアート体験やアートパフォーマンス、ワークショップ、マルシェ、東京野菜茶会、トークプログラムなど「東京の食と農の未来」を感じられるさまざまなコンテンツを実施しているので、みなさまも行ってみてはいかがでしょうか?

Plannersも共感する、初めてでもできる「小さな畑」づくり

Plannersでは、八ヶ岳南麓の約400坪の耕作放棄地を開墾からスタートし、無農薬・無化学肥料での野菜づくりを実践中です。

「自分で食べるものを自身で少しでもよいのでつくってみよう」と自分の小さな畑をもつことの普及を目指し、はじめてでも、都市型生活者でも実践できる方法を提案する講座プログラム「My Little Farm Project」や、企業向けの研修プログラムも実施しています。

今回参加させていただいたワークショップ「MOBILE FARM」も「動く畑」として、
”都市で自分で食べるものをつくる”機会をワークショップを通して提供されており、
取り組みに共感し、参加しました。

Plannersでは、「農」のテーマのほかにも「ごみ問題」や「防災」にも取り組んでいます。

興味のある方は、ぜひPlannersへご参加ください!

 

執筆:藤井

編集:内山

参考資料

「TOKYO ART FARM」イベントページ:https://tokyobiennale.jp/tb2023/linkage/tokyo-art-farm/?lang=ja